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平成28年3月第1回定例会(第2号 3月 8日)

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  1. 水俣市議会 2016-03-08
    平成28年3月第1回定例会(第2号 3月 8日)


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    平成28年3月第1回定例会(第2号 3月 8日)          平成28年3月第1回水俣市議会定例会会議録(第2号) 平成28年3月8日(火曜日)                  午前9時29分 開議                  午後4時4分 散会   (出席議員) 16人 福 田   斉 君       小 路 貴 紀 君       桑 原 一 知 君 塩 﨑 達 朗 君       髙 岡 朱 美 君       田 中   睦 君 谷 口 明 弘 君       髙 岡 利 治 君       田 口 憲 雄 君 藤 本 壽 子 君       牧 下 恭 之 君       松 本 和 幸 君 中 村 幸 治 君       岩 阪 雅 文 君       谷 口 眞 次 君 野 中 重 男 君   (欠席議員) なし   (職務のため出席した事務局職員) 5人 事 務 局 長 (関   洋 一 君)   次     長 (岡 本 広 志 君) 主     幹 (深 水 初 代 君)   参     事 (前 垣 由 紀 君) 書     記 (山 口 礼 浩 君)   (説明のため出席した者) 14人
    市     長 (西 田 弘 志 君)   副  市  長 (本 山 祐 二 君) 総務企画部長  (緒 方 克 治 君)   福祉環境部長  (久木田 一 也 君) 産業建設部長  (緒 方 康 洋 君)   水 道 局 長 (松 尾 健 二 君) 総務企画部次長 (本 田 真 一 君)   福祉環境部次長 (川 野 恵 治 君) 産業建設部次長 (山 田 雅 浩 君)   総合医療センター事務部次長                               (久木田 美和子 君) 教  育  長 (吉 本 哲 裕 君)   教 育 次 長 (黒 木 博 寿 君) 総務企画部企画課長             総務企画部財政課長         (水 田 利 博 君)           (坂 本 禎 一 君)         ────────────────────────── 〇議事日程 第2号       平成28年3月8日 午前9時30分開議 第1 一般質問 1 藤 本 壽 子 君  1 水俣市の「文学館」実現について              2 水俣市の不登校児童の現状について              3 川内原子力発電所再稼働後の市民の安全を守る施策につ                いて 2 中 村 幸 治 君  1 水俣市地域公共交通網形成計画について              2 市道管理について              3 肥薩おれんじ鉄道水俣駅の管理と水俣駅周辺整備事業に                ついて              (1)肥薩おれんじ鉄道水俣駅の管理について              (2)水俣駅周辺整備事業について 3 野 中 重 男 君  1 水俣病被害者救済について              2 水俣病資料館の展示について              3 水俣川河口臨海部振興構想事業について              4 所得が少ない保護者の保育料軽減について 4 髙 岡 利 治 君  1 平成28年度施政方針について              (1)基本方針について              (2)地方創生の推進について              (3)環境首都みなまた創造事業について              (4)水俣病問題への取り組みについて              (5)活力あるまちづくりについて              (6)子育てしやすいまちづくりについて              (7)社会基盤の整備について              2 木質バイオマス発電事業について         ────────────────────────── 〇本日の会議に付した事件   議事日程のとおり         ──────────────────────────                                午前9時29分 開議 ○議長(福田 斉君) ただいまから本日の会議を開きます。         ────────────────────────── ○議長(福田 斉君) 日程に先立ちまして諸般の報告をいたします。  監査委員から、平成28年1月分の一般会計、特別会計等の例月現金出納検査の結果報告の提出があり、事務局に備え付けてありますから御閲覧願います。  次に、本日の議事は、議席に配付の議事日程第2号をもって進めます。  以上で報告を終わります。         ────────────────────────── ◎日程第1 一般質問 ○議長(福田 斉君) 日程第1、一般質問を行います。  順次、質問を許します。  なお、質問時間は、答弁を含め1人70分となっておりますので、そのように御承知願います。  初めに、藤本壽子議員に許します。    (藤本壽子君登壇) ○(藤本壽子君) おはようございます。  無限21の藤本壽子です。  3月議会もトップバッターということで、緊張しております。  先日、3月6日に市民駅伝があり、雨、風の中で、大人はもちろん、子どもたちも一生懸命走りました。そして、それを支える、地域の方々も雨の中、子どものお世話を一生懸命されていました。そんな姿に心温まりながら、家路につきました。  しかし、家に戻って、テレビをつけると、子どもへの信じられないような虐待、いじめ、貧困、それらの特集が報道されていました。  それに加え、東日本大震災から5年ということでの特集番組が、毎日のように私たちの胸を揺すります。この5年間、子どもたちは、どのように困難な中で暮らしてきたのか、今も暮らしているのか。福島第一原子力発電所事故により、食べ物の安全を奪われ、親との離別、親の離婚、貧困、そして昨年の調査では、福島の子どもたちの甲状腺がんの発症率は他県に比較して、20倍から30倍という事実があります。安全だということで、6基までふやし続けた福島第一原子力発電所は、未曾有の被害をもたらしました。子どもたちは、国や電力会社の犠牲になったとしか言いようがないと私は考えています。  同じ子どものことですけれども、2月13日には、水俣では、大丈夫ですか?子どもにフッ素という題で日本フッ素研究会秋庭賢司先生を呼び、講演会をしました。この講演会の中で、国や県が推奨し、水俣でも始まったフッ化物洗口については、その根拠に問題があることがよくわかりました。問題があるかもしれないという物質を、なぜ子どもたちに、洗口し続けるのか、理解ができません。  例えば、たまたま虫歯が減ったとしても、体に及ぼす影響はどうなのかということを本当に検証しているのか疑問があります。引き続き考えていく必要があると思っています。  また、同じ水俣でこれはうれしいことですけれども、今年度の予算に、病後児保育所の予算が計上されました。子どもにとっても、親御さんたちにとっても、本当によかったと思います。  また、3月5日付の新聞に載りましたが、環境省の環境調査研修所が水俣市に一部機能移転と、懸案だったことが一歩進んだようで、水俣環境アカデミアとともに、若者が多く水俣に来てくれることを、まず願いたい。そして、水俣病から環境問題をきちんと学んで、その上で、市民協働のまちづくりに参加してもらいたい、そう願いながら、質問に入りたいと思います。  1、水俣市の文学館の実現についてです。  水俣は、ほかの同じような地方都市と比較し、多くの著名な文学者を輩出しています。それは、単なる偶然ではなく、もともと感性豊かな人間性を生み出す水俣であったこと、その素地があったことだと思います。  また、先人に多くの思想家、文人がいたこともあるだろうと思います。私ごとになりますが、私は、これらの文学者の一冊の本が縁でこのふるさとに戻ってきました。本というものの力は無限であり、殊に故郷の文学は、きちんとした形で子どもたちに残す必要がある。また、世界から注視される水俣には、多くの文学者が心を寄せ、水俣から紡ぎ出された作品から影響を受けてきていると考えます。これらのことを考えるとき、何らかの形でこの文学者、また、作品を一堂に集め、後世に伝える必要があるのではないかと思ってきました。  そこで、質問します。  ①、水俣市出身の文学者は、どのような人がいるのか。  ②、これらの文学者の資料などを市は保管しているのか。  ③、水俣の文学者の作品が後世の人々にどのような影響を与えると思うか。  次に、2番目です。  水俣市の不登校児童の現状について質問したいと思います。  2014年度の調査ですけれども、不登校の小・中学生は、約12万3,000人、ざっとクラスに1人ぐらいの人数だということです。不登校になっている原因には、さまざまな理由があると思いますが、私は大きな見方をすると、社会の中では、不自然でない数なのかもしれないと思います。  学校だから、義務教育だから、余計に親も子どもも苦しむわけですけれども、社会では、会社をやめる人や、離婚をする人、しばらく休む人は少なからずいます。不登校の子どもたち、親御さんたちが前を向いて、子どもが人生に希望を持って生きていくことができるよう願って質問をします。  ①、平成27年度の小中学校の不登校児はどれぐらいいるのか。  ②、過去5年間で増加傾向にあるのか。  ③、不登校になっている原因は、どのようなことか。  ④、子どもとの対話、指導はどのようになっているのか。  ⑤、子ども自立支援室は、いつから実施され、どのような内容になっているのか。  次に、川内原子力発電所再稼働後の市民の安全を守る施策について質問をします。  川内原子力発電所が再稼働して既に半年がたちました。この間、私の心の中は深い闇の中にいるように感じています。これは、原子力に精通したある技術者が鹿児島市民に訴えられたことです。  北の震災は南の大震災に連動している。例えば桜島と大隅半島がくっついてしまった大正の大噴火の起こった9年後、関東大震災が起こっている。原子力発電所がある薩摩川内市は、北薩火山群に入り、地底でそれと一体となったのが、今、噴火を続けている新燃岳である。マグマはつながっている。薩摩川内市に走る中央構造線一帯で大地震の兆候が顕在化してきているのです。それにもかかわらず九州電力は、地震が発生した場合のマグニチュードを7.3とし、耐震基準を540ガル(福島の場合は2,000ガル)として原子力規制委員会に提出、これでは九州での生活は保障されません。私は大きな声で呼びかけます。起こってからでは間に合わないのです。何度もこの技術者の言葉を思い返しながら、九州電力との話し合いの機会を望んでおりました。  本年1月26日、市長からの再三の御要望もあり、また、市の防災生活課の仲介もありまして、水俣市において、市民との話し合いが実現しました。実現したことは、評価できますけれども、この話し合い中で多くの問題が明らかになりました。市の防災生活課の方からも参加がありましたので、市民の安全を守るために、改めて質問したいと思います。  ①、1月26日に行われた市民向け説明会において九州電力は、市民の事故は起こらないのかという質問にどのように回答したのか。  ②、同じ説明会において、重大事故時の対策拠点をどのようにすると回答したのか。  ③、障がい者や高齢者が安全に避難できる計画は、どうなっているのかという質問に九州電力は、どのように回答したのか。  以上、本壇からの質問を終わります。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  西田市長。    (市長 西田弘志君登壇) ○市長(西田弘志君) 藤本議員の御質問に順次お答えいたします。  まず、水俣市の文学館実現について及び水俣市の不登校児童の現状については教育長から、川内原子力発電所再稼働後の市民の安全を守る施策については私からそれぞれお答えをいたします。 ○議長(福田 斉君) 水俣市の文学館実現について答弁を求めます。  吉本教育長。    (教育長 吉本哲裕君登壇) ○教育長(吉本哲裕君) 初めに水俣市の文学館実現について、順次お答えします。
     まず、水俣市出身の文学者はどのような人がいるかとの御質問にお答えします。  水俣市出身の文学者で最初に挙がるのは、水俣に育ち、水俣をこよなく愛し、多くの偉業を遺した文筆家として重鎮である徳富蘇峰です。また、蘇峰の弟、小説家として活躍した徳富蘆花、病床でも詩を書き続け、日本詩壇に新しい風を吹きこんだ淵上毛銭、詩人、評論家である谷川雁、民俗学者、地名学者、作家、歌人である谷川健一が挙げられます。  次に、これらの文学者の資料などを市は保管しているのかとの御質問にお答えします。  資料の保管につきまして、蘇峰、蘆花については、蘇峰記念館で原稿や手紙、書などの資料、書籍、写真などの多くを保管・展示し、蘇峰・蘆花生家も一部で保管・展示を行っております。  図書館では、蘇峰、蘆花を含めたほかの資料を、郷土資料コーナーの一部で保管し、閲覧できるようになっております。  また、郷土資料室及び3階書架において、それぞれの文学者ごとにスペースを設けて保管しております。  次に、水俣の文学者の作品が後世の人々にどのような影響を与えると思うかとの御質問にお答えします。  これらの資料や作品は、子どもたちを含め、私たちが郷土の歴史、文化、偉人などを学ぶことで、水俣の自然・歴史・文化を知り、郷土水俣に誇りを持ち、心豊かに生きていく力になると思います。  これまで、水俣出身の多くのすぐれた文学者が多岐にわたり活躍されております。  私たちは、これからも郷土の文学者を顕彰・啓発し、子どもたちを初め、多くの市民に功績を伝えて行かなければならないと思っています。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 答弁、ありがとうございました。  この質問をするに当たって、久しぶりに私はわくわくしながら質問を考えておりました。文学館を考えるということで、3つ具体的に自分で理由を持っております。  1つは、大変個人的で申しわけないんですけれども、水俣市に生まれた文学者の作品は、例えば民俗学の谷川健一さんなどの本はたくさんありまして、読みこなしていないものはたくさんありますが、大変読んでいておもしろい、淵上毛銭さんも、何回も何回も読みました。たくさん私に影響を与えた方たちがおられると思い、そのことがまた、市民も同じようにこの文学者の人たちから影響を受けてきたのではないかということを思い、それが1つの大きな理由です。  水俣出身の作家は、思想の源流のようなところでつながっているのではないかということを、その中で感じていました。それを形にするためにも文学館が必要ではないんだろうかというふうに思います。もちろん、徳富蘇峰先生の記念館とかございますけれども、やはり多くの文学者を生み出した、その思想の源流を探っていかなければならないというふうに1つ思っています。  そしてもう一つは、ある水俣出身の作家ですけれども、実際に私の友人に自分にまつわる本とかがもういっぱいになって、置いてもらえるところがないだろうかという相談をしたということを聞きまして、先ほど質問の中にも水俣市の文学者の資料というのはどういうふうになっているのかというのをお聞きしたんですが、大変有意義なものがたくさんある中で、それが散逸してしまうのではないかというようなことを考えて、やはり文学館が欲しいというふうに思ったのがあります。  それからもう一つは、大変具体的になります。薩摩川内市にある川内まごころ文学館というのがあります。行かれた方はおられると思いますけれども、この文学館は釣りバカ日誌が薩摩川内市で撮影をされたときに、そのモデルになったところ、鈴木建設がつくろうとしたという、そういうシチュエーションになったところらしいんですが、昨年やっと一度見学をさせていただきました。そして、今回2度目は、つくられた経緯などを聞きたかったので、文学館に訪れて、館長さんからお話を聞いてきました。  ちょっと長くなりますけれども、文学館のメーンというのが、薩摩川内市の場合は、白樺派の有島3兄弟、私も有島武郎さんが大好きだったんですけれども、3兄弟の父親が薩摩川内市の出身で、特にこの兄弟の中の里見弴さんという方がいらっしゃるんですが、その方の文芸資料が置いてある。それと、総合雑誌改造、たくさんの文学作品をその改造の中で生み出していくんですが、ジャーナリストの山本実彦さんが薩摩川内市の出身なんです。芥川龍之介や志賀直哉とかいろんな方たち文豪の作品の原本、書いた原稿を山本実彦さんが持っておられて、それが文学館に掲示されているということで、大変おもしろく感じて帰ってきました。  この文学館は、歴史資料館と併設されていまして、年間、1万人以上の来館者があるそうです。展示だけではなく、イベントとして作家を呼んでの講演会だとか、この間もありましたけれども、映画東京物語などの上映とか、子どもたちへの読み聞かせなども行っているということでした。  そして、本当に具体的に文学館をつくるときに、どうされましたかというふうにお聞きしましたら、まず、文学の建設趣意書というのが市民の有志から提出されまして、薩摩川内市の総合計画の中に事業を登録したそうです。それから、本当に15年間かかっての着工になったそうなんですけれども、私は、この薩摩川内市の歩みを見る中で、長い時間がかかる中で、市民や学芸員が収集とか検討、議論を重ねて、やっとその文学館にたどり着いたんだということを感じて、やはり水俣市もそのような歩みをしていく必要があるのではないかなというふうに思いました。  また、水俣市の淵上毛錢の関係の方や、それから図書館の関係の方にも意見を聞きましたけれども、今、水俣市民は私たちの郷土の文学者に対して、本当にきちんと評価をしているのかというと、評価をしていないんじゃないかというふうに自分は思っているという意見がございました。  その仕事の中で、文学館をつくる中で、私たちは自分たちの郷土の文学者、そして自分たちの生まれたところを一つずつ愛していけるように、そんな文学館をつくっていくということが大事ではないかなというふうに思っています。  ここに、突然ですけれども、1冊の本がありまして、これは谷川健一さんという大変すばらしい作品を書かれる方だと思っているんですけど、民俗学者というふうに言っていいかと思うんですが、この谷川健一さんが亡くなってから、越境する民俗学の巨人ということで、1冊の本ができました。これは日本の民俗学者、それから評論家が谷川健一に向けて、これからどのような民俗学、文学を日本がつくっていかなければならないのかということをまとめたものなんですけれども、この中に、ちょっと長くなりますが、こんなことが書いてあります。  文章は、谷川健一と谷川雁ということでの戦後精神史の捉え直しに向けてということで書かれています。前田速夫さんという評論家が書いたものですけれども、この2人のことを、   顧みれば、両者には大和朝廷にまつろわぬ隼人の王のような、あるいはおくれてやってきた維新の志士のような(もちろん中央政府からは冷遇された西郷隆盛を指示する一派だ)面影があった。私がダブルイメージするのは、同じ水俣出身の徳富蘇峰、蘆花兄弟である(どちらがどちらかということではない。相違点についてもここでは触れない)。   それが九州の、熊本の風土というものであろうか、一時期両者の魅力に引かれて、無名時代の松永伍一、森崎和江、高木護、上野英信、渡辺京二、石牟礼道子、中村きい子といった個性的な面々が親しく集った。当時は余りに地方的土着的であるとして限定的な評価しか得られなかった彼らの仕事が、近年全国区としてクローズアップされている。加えて健一・雁兄弟の下には、中国史の谷川道雄(京大教授)、日本エディタースクール校長の吉田公彦という飛び切り秀才の弟たちもいた。これに健一・雁が東京で築いた著名な評論家や学者のグループを合わせるなら、それが一種独特の星雲を形成していたことに思い至るだろう。   戦後史をどう書くか、どう捉え直すか、戦後精神史をどう書き、どう捉え直すか、今大きな課題として浮上してきている。従来は戦前と戦後を分断して、アメリカによる支配やら新憲法の下での象徴天皇制、建前としての平和主義、民主主義、経済発展を肯定的に評価してきたものが大半だった。(中略)   今まではどちらかというと傍流に見られていた健一・雁兄弟の戦後におけるついたり離れたりのジグザグの歩みは、これまでの空隙を埋め、戦後精神史のダイナミズムを根底から捉え直す上で、好個の道標となる。そして、このことはまだ予感でしかないのだけれど、もしもこうした作業を通して二人から学ぶことがあるとするなら、今後たとえ日本がどうなろうと、私たち一人一人がいや応なく未来へ立ち向かうに際して、何らかの勇気を与えてくれそうな気がするのである。  という長く引いて申しわけありませんでしたが、民族研究家というか、評論家の方が書いておられまして、私たちはやはりこのように水俣市の文学者の方に対して、本当にきちんとした評価をこれから持っていかなければならないというふうに思いまして、ぜひ文学館の実現を、その歩みを始めていただけないかということで、まず1つの質問にしたいと思います。  そして、少し観点が変わりますけれども、総務産業委員会のほうでは、山口県の金子みすゞ記念館に視察に行きました。みすゞの住んでいたかいわいや暮らしぶりを含め、土産物なんかもうまく観光に結びつけているなというふうに感じました。  余談ですけれども、薩摩川内市の学芸員の方が、徳富蘇峰先生の記念館に行き、美貴もなかを買い、久木野の愛林館に行きましたと言われて、ありがとうございますと言ったんです。本当にそのように館長さんもおっしゃっていましたけれども、文学館をつくるならば、観光にきちっと結びつけることが大事ですよと言われましたので、このことについても1つ御意見をお伺いしたいと思います。  そして、また北海道のほうには、港の文学館ですね、それから廃校になったところを利用している文学館もございます。このことについても市のほうでどのような御意見を持たれるかということをお尋ねして、3つの質問をさせていただきます。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  吉本教育長。 ○教育長(吉本哲裕君) 2回目の質問でございますけれども、文学館を建設して、それを観光施設にもつなげられないかという点であったかと思います。  市では現在、文学館にかわるものとして御承知のとおり徳富蘇峰記念館及び蘇峰・蘆花生家がございます。これらの施設を文化交流の場あるいは観光・教育施設として、現在活用しているというところでございます。今後もこれらの施設を中心に観光にはつなげていきたいと考えています。  また、廃校跡地を利用した文学館の提案がございましたけれども、廃校跡地につきましては、非常に施設が老朽化しているということもございます。多額の改修費が必要となりますので、現在、市のほうで所管しています施設については、多くが老朽化しているということと、優先的に改修が必要になっているということでございます。市の財政状況等を勘案しながら、現状では廃校跡地を利用した文学館については考えてはおりません。  以上でございます。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 3番目の質問に入ります。  先ほど紹介しました川内まごころ文学館ですけれども、初めに有島3兄弟の父有島武氏の生まれた地域のPTAから動き始まったということでした。何よりも、市民からの要望、盛り上がりが事業の要と思いますけれども、長い間、集中して形にし、施策にしていかなければならないと私は思っています。  これは、これからもちろん外からの力も必要でありますので、力をおかりしながらやるということなんです。1つここで提案したいのは、水俣環境アカデミアのテーマ、その1つとしてやはり水俣の文化、文学者、それにきちんと目を向けてもらって、市民協働で時間はかかるかもしれませんけれども、文学館設立に向けて、または歴史資料館のことも出ておりましたが、このままでは水俣市は、本当に文化的には低い水準を持っていくことになるのではないかと思います。これから外の力もかりながら、水俣環境アカデミアの方たちとも一緒にやっていけないかなと思いますので、そこのところは市長の御意見をお伺いできればと思います。 ○議長(福田 斉君) 西田市長。 ○市長(西田弘志君) 4月に開校します水俣環境アカデミアにつきましては、いろんな研究者の方が水俣に来られておられる、その中で拠点をつくりたいというのが大きな目的の1つでございます。  その中で、当然大学の研究者の方、文学関係の方、そういった方が来られて、水俣をフィールドとして、水俣のそういった作者の方を取り上げていただく、研究していただくというのは非常に有意義だと思っております。そういった発信もやっていきますし、そういった方がおられたら積極的に声もかけたいというふうに思っております。 ○議長(福田 斉君) 次に、水俣市の不登校児童の現状について、答弁を求めます。  吉本教育長。    (教育長 吉本哲裕君登壇) ○教育長(吉本哲裕君) 次に、水俣市の不登校児童の現状について、順次お答えします。  まず、平成27年度の小中学校の不登校児童・生徒は、どれぐらいいるのかとの御質問にお答えします。  毎月、各学校から教育委員会に、小中学校の欠席児童・生徒報告がありますが、今年度4月から1月末まで、正当な理由なく30日以上欠席している不登校児童・生徒数は11名です。不登校傾向の児童・生徒は、10名程度おります。また、病気やそのほかの理由等で、30日以上欠席している児童・生徒は約20名、10日以上29日以下欠席している児童・生徒は約40名おります。  次に、過去5年間で、増加傾向にあるのかとの御質問にお答えします。  不登校児童・生徒数は、平成23年度14名、平成24年度15名、平成25年度19名、平成26年度23名と、年々増加傾向でしたが、今年度1月末現在では、11名という状況です。  次に、不登校になっている原因は、どのようなことかとの御質問にお答えします。  平成27年6月に、文部科学省が出した生徒指導上の諸問題の現状では、不登校となったと考えられる状況は、小学校では、不安など情緒的混乱35%、無気力23%、親子関係をめぐる問題19%、いじめを除く友人関係をめぐる問題11%でした。中学校では、無気力27%、不安など情緒的混乱26%、いじめを除く友人関係をめぐる問題16%、遊び・非行11%でした。小中学校を合計すると、無気力や不安など本人に係る状況が原因と見られる不登校が80.2%という結果でした。水俣市の不登校となったと考えられる状況は、不安など情緒的混乱が82%でした。  次に、子どもへの対話、指導は、どのようになっているのかとの御質問にお答えします。  不登校状況にある児童・生徒に対しては、学級担任や養護教諭、教育相談担当などを中心に、家庭訪問や電話連絡等を頻繁に行い、本人と直接会話して、学習面や生活面での相談に乗るなど、さまざまな指導や助言を行い、学校とのつながりが切れないようにしています。登校を促すために、早朝から児童・生徒の自宅に迎えに行ったり、電話をしたりする先生もおられます。  また、教室へ入れない児童・生徒に対しては、保健室や教室とは別な場所などに登校させ、学級担任や教科担任、養護教諭等が個別に学習指導、教育相談を行っています。  さらに、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等の専門家も、熊本県教育委員会から派遣していただき、相談や面談を行った児童・生徒もおりました。  次に、子ども自立支援室は、いつから実施され、どのような内容になっているのかとの御質問にお答えします。  水俣市教育委員会は、平成9年4月、いじめや不登校等の教育問題で悩んでいる児童・生徒や保護者に対して、適応指導教室水俣教室、通称あじさい教室を設置しました。適応指導教室水俣教室では、市内の不登校に陥っている児童・生徒に対して、学校と連携しながら、個別指導や教育相談の場を設け、学校生活への復帰及び社会生活への適応の支援を行っています。  具体的には、国語や数学を中心とした基礎学力の定着や基本的生活習慣の改善、集団生活への適応、情緒面の安定などを図るために2名の指導員が指導や支援を行っています。平成26年度から、この適応指導教室水俣教室、通称あじさい教室は、子ども自立支援室に名称を変更いたしました。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 答弁、ありがとうございました。  それぞれが、本当に子どもたちのことを思って努力をされているということを、私も教育長が言われたように、さまざまなところに少しずつお話を聞きに行き、そのように感じました。  ただ、不登校になる原因というところで、情緒的な不安が82%ということです。そうなることには、答弁いただいたような理由というのがあると思いますけれども、まずは何といっても親御さんも学校のほうも、その理由を取り除いて、学校にできれば行けるようにするということがまず必要であるだろうと思います。  ただ、それでも学校へ行くことができない、それから仲間とのきずなを回復することができない。私が聞きましたところの方では、学校自身のあり方にそぐわない、そんなことを思っている子どもがいることも聞いております。  不登校になるということには、それぞれに状況は違うと思うんですけれども、やはり私が一番ここで言いたいのは、親も子どもも悩みの中にいる、そのことをやはり私たちはわかっていなければいけないんじゃないかと。20年ほど前に、私は中学生の子どもを育てて、娘が中学生だったんですけれども、その当時の不登校の親御さんが、あるときこんなことをおっしゃいました。  子どもが不登校になってから、何だかもう頭が上がらんような気持ちになって、空を見上げたら涙が出そうになりますって、そんな心情を言われたのを思い出します。誰も本当は悪くはないんだろうと思うんですけれども、多分、子どもたちも長いトンネルの中にいるような感じでいるのではないかというふうに思っています。  ときには親とのトラブルがあって、自虐的になったり、暴力的になったり、過ぎてしまったら成長過程だったんだなというふうに思えるかもしれないんですけれども、そのとき、本当に親も子どもも、深い相克の中で向き合っているというふうに、私は感じています。  国はどんなふうにこのことを捉えているのかということで、少し調べてみましたが、不登校の児童・生徒への支援についてということで、中央教育審議会の初等中等分科会における主な意見という文書があるんですけれども、その中に、不登校については、特定の子どもに特定の問題があることによって起こるのではなく、どの子どもにも起こり得るということとして捉える必要があるというふうに国も捉えています。  しかし、当事者のほうは、やはり義務教育を休むということでの負い目や、いろんなことが心に大きくのしかかっているというふうに思っています。  本当にいろんなお母さんたちに話を聞いたら、ある近所の方から親だったら首に縄をつけてでも学校に連れていくべきでしょうとか、あなたの育て方が悪いとかいうふうに言われたとかいうことを聞いていまして、私はまず第一に、自分の子どもがそういう状況になったときにはということを市民全体が考えて、この問題を捉えていく必要があるのではないかということを今、本当に思っています。  ここで現実的な質問をしたいと思います。  本人の進路とか、社会的な自立ということも、精神的なことのバックアップも含め、しなければいけないということですけれども、現実的には、その問題がありますが、子ども自立支援室ということで、先ほど教育長も答弁いただきましたが、この子ども自立支援室を不登校のお母さんたちが知らなかったという方がおられまして、この子ども自立支援室について、どのような周知をされているのかということを1番目のまず質問にしたいと思います。  それからもう一つです。これも親御さんたちとの話の中で、やはりどうしても家に閉じこもりがちになって、子どもたちの居場所をもう少し広げることができないかという、東京周辺のほうでは、コミュニティセンターなどで、不登校の子どもたちを預かっていたりとかするようなんですけれども、私はあるお医者さんの自分史を思い出しました。私が生きていけたのは、学校の図書館には行けない、市立の図書館のおかげというのを読んだことがあったんですけれども、図書館があったので、命をつなぐことができましたというふうに、その先生は書いておられました。  まずは、図書館などに、不登校の子どもたちが行ける居場所を持つことができないかということを、2番目の質問にしたいと思います。  それと、子どもの精神面などの相談、かなり専門的な対応が必要となると思います。これにはスクールソーシャルワーカーとか、さまざまな方々がかかわっていてくださっていると思うんですけれども、ぜひこのスクールソーシャルワーカーの充実、もっと人員をふやして、子どもたちに対応していただくということができないかと思いますので、この3つのことを質問したいと思います。 ○議長(福田 斉君) 吉本教育長。 ○教育長(吉本哲裕君) 子ども自立支援室の存在について、まずお尋ねでございましたけれども、児童・生徒が不登校状況になった場合、いきなり児童・生徒を子ども自立支援室への入級を勧めるということではなくて、まず学校への登校を第一に考え、児童・生徒本人のみならず、家庭への適切な働きかけや支援を行います。  場合によっては、スクールカウンセラー等の専門家による面談や相談を設定いたします。  しかし、児童・生徒本人や保護者への働きかけ、あるいは関係機関との協力を得ても、学校へ登校できない場合、学校から保護者へ子ども自立支援室を紹介いたしまして、早期に学校復帰ができるような状況にできるように対応している、そういった状況でございます。  保護者や児童・生徒に対して、PTA総会、あるいは全校集会など公の場で、子ども自立支援室を紹介するということはいたしておりません。今後は保護者等に広く周知するために、子ども自立支援室のパンフレットの作成を現在、考えているというところです。  それから、子ども自立支援室のほかに、地域や図書館などの場所に、学校に登校できない児童・生徒の居場所を広げることはどうかということでございます。  議員御指摘のとおり、大変大切なことであると考えます。しかしながら、児童・生徒の登下校の安全面や管理面の問題、公共施設での他の人の目に触れるということなど、克服すべき課題がございます。現状では、かなり難しい状況ではないかと思います。  それから、スクールソーシャルワーカー、あるいはカウンセラー等の専門家を配置する必要があるのではないかということでございました。平成27年6月に文部科学省が取りまとめた生徒指導上の諸問題の現状によりますと、指導の結果、登校する、または登校できるようになった児童・生徒に特に効果があった学校の措置としましては、電話をかけたり、迎えに行ったりして働きかけたことや、家庭訪問を行ったこと、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー等が専門的に児童・生徒や保護者に対する相談を行ったことなどが上位に挙げられている、そういったことでございます。  市といたしまして、今年度、熊本県の教育委員会のスクールカウンセラー活用事業というのがございますけれども、水俣第一中学校と水俣第二中学校にそれぞれ2名のスクールカウンセラーが拠点校として配置をされ、水俣第一小学校、水俣第二小学校、水東小学校、湯出小学校、袋中学校が対象校になっています。  しかし、スクールカウンセラーの訪問日が月に数回と非常に限られているために、学校の実態に応じた十分な面談ができてない、そういった状況にございます。各小・中学校では、芦北教育事務所配置のスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーに支援申請を行いまして、今年度26名の児童・生徒が面談や家庭訪問等を受けております。  一度、面談を受けた児童・生徒にはスクールカウンセラーあるいはスクールソーシャルワーカーが何度も面会や家庭訪問をしていただいております。スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー、そういった専門性のある方が配置できるというのは、非常に望ましいことであるというぐあいに考えますので、努力してまいりたいと思います。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) ありがとうございました。図書館のことは、ぜひもう少し前向きに考えていただけないかなというふうに思い、要望いたします。  あるお母さんから1月21日の熊本日日新聞の記事をもらいました。そこには、多様な学びの場不可欠という題で、さっきちょっと質問しましたスクールソーシャルワーカーに関することで、こんなことが書いてありました。  東京学芸大学は、2015年度に教育学部を再編、新たに設置したソーシャルワーカーの養成コースの選択科目にフリースクール、シュタイナー学校、サドベリースクール、外国人の学校運営者らを講師に招き、さまざまな学びの場の実態について解説する講座を設けたとあり、フリースクールなど学校以外の教育に、公教育の軽視につながるという意見もありますけれども、まず現状を知るべきだということを強調したいとその記事には書いてありました。  先ほど、ソーシャルワーカーの充実という質問しましたけれども、この学びの内容というのは、学校に戻ることができない児童・生徒に対処するとき必ず、多くのヒントになることではないかというふうに私は感じました。  そして、今すぐ実現するということはできないかもしれませんが、多様な学びの場ということをやはり水俣も実現する必要があるのではないかと、国のほうもこのままではやはり不登校の子たちや、また今の学校教育について公教育だけでは、やはり賄い切れないものがあるということをこのごろ指針を出しているようですけれども、私は水俣の中でも、もっと子どもたちにとって、多くの学びの場が実現できるように願って、ここは質問ではなく要望に変えたいと思います。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 次に、川内原子力発電所再稼働後の市民の安全を守る施策について、答弁を求めます。  西田市長。    (市長 西田弘志君登壇) ○市長(西田弘志君) 次に、川内原子力発電所再稼働後の市民の安全を守る施策について、順次、お答えをいたします。
     まず、1月26日に行われた市民向け説明会において九州電力は市民の事故は起こらないのかという質問にどのように回答したのかとの御質問にお答えをいたします。  九州電力からは、科学的に安全に絶対はないと思っている。地震、津波等の原因について、今後も継続的に安全を積み重ねていきたいとの趣旨の回答がありました。  次に、同じ説明会において、重大事故時の対策拠点をどのようにすると回答したのかとの御質問にお答えをいたします。  九州電力から、重要免震棟を撤回し、代替緊急時対策所を建設することについて、代替緊急時対策所については、求められる機能についてはクリアしている。原子力規制委員会の審査会からどのような回答があるか注視しているとの趣旨の回答がありました。  次に、障がい者や高齢者が安全に避難できる計画はどうなっているのかとの質問に、九州電力はどのように回答したのかとの御質問にお答えをいたします。  九州電力からは、避難計画は自治体にお願いしている。5キロメートル圏内の要援護者の避難等については、国、自治体と連携し、防災対策に取り組んでいきたいとの趣旨の回答があり、これらの支援については、できることを支援していくとの回答がありました。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 答弁ありがとうございました。  1月26日は、前の日が大雪でした。開催が危ぶまれる中での説明会でございましたが、市民から、まず安全だというふうに原子力規制委員会には言っているけれども、本当に事故は起こらないのかということを九州電力のほうに問いました。九州電力はこう答えました。自動車事故のように、絶対安全はないというふうに答えられたんですね。自動車事故があるでしょ、あれも絶対安全とは言えないでしょというような答えですね。これは、気をつけていてもと、つけ加えるつもりだったかもしれませんが、自動車事故と放射能事故を同じ土台で話をする姿勢に、本当に市民から怒りの声が上がりました。  この説明会には、前もって4つの質問が用意されていましたが、やはり一番は、1月に免震重要棟のことで、大変論議が続いておりましたので、この問題、それから避難計画の問題が2つ大きく挙げられると思いましたが、過酷事故が起こった場合の対策拠点ですね。新聞紙上で先日も社説で取り上げられておりましたけれども、福島の場合は、この免震重要棟というのがありまして、そこが残ったので、事故の収束にきちんと当たれた。まあ、きちんとということはあれなんですけれども、当たることが何とかできたという場所でございます。これは需要な役目を果たしてきたわけなんですけれども、九州電力は原子力規制委員会の審査の過程では、ことし3月末までに、約6,600平方メートルの免震重要棟を新設し、その中に約620平方メートルの緊急時対策所を置くということを言って、原子力規制委員会を通したわけです。ところが昨年12月、再稼働に向けて、暫定的に設けた約170平方メートルの小規模な耐震設計の対応拠点を使い続けるという方針に転換したんですね。免震棟の新設を撤回するかわりに、社員らの医務室などが入る耐震支援棟を暫定施設のそばに置くというふうな、そういうふうな計画を言いました。これには本当に経費の削減を言ったのではないか、また早く再稼働をさせるために、とりあえずはつくりますよというふうに言ったのではないかということが、堂々と熊本日日新聞の社説にも載っておりましたけれども、本当にもう九州電力の姿勢を問われることだというふうに私は思っています。  そうでありますけれども、現実的には再稼働しておりますので、この問題、重大事故時の対策拠点について、ぜひ水俣市のほうから九州電力に、本当に近隣住民の命を守るために、対策をしてほしいということをまず要望していただきたいというふうに思います。  1月26日の市民説明会には、水俣病の胎児性患者の方も、本当に雪のまだ積もっている中に参加しておられましたが、今、防災の問題でも要介護者の方々、病院に入院されている方とか、そういう方たちの避難をどうするかということが大変問題になっているわけです。その中で、放射能の被害を受けたときに、このような要援護者といわれる方々が本当に避難をきちっとできるのかということですね。避難をする途中で、福島の場合は亡くなった方がおられたわけなんですけれども、そこのところを無責任にしてもらっては困るというふうに、私は思っています。  この説明会に出た方たちは、自分たちが再稼働しながら、国のほうに任せてしまって、人ごとのようだという批判が本当に起こりました。当事者として、納得のいくかかわり、責任を果たすべきであるというふうに、そういう意見が出ておりました。また、ある女性の参加者からは、重大事故が起こった場合の責任や補償を、文書で示してくださいという要望もありました。これは新聞記事にも載りましたけれども、本当にそれぐらいきちんと受けとめてもらいたいというふうに私は考えております。  それで今申し上げたように、市のほうから要望書を出していただきたい。1つは今申し上げた免震重要棟の問題、それから避難計画にきちんとかかわる必要があるということ、そして水俣市に対して、ちゃんとした答えを出してもらいたい、そのように思っています。  そしてそれに加えて、要望書にぜひ加えていただきたいのですけれども、この説明会で一番大事だったのは、九州電力のほうが事故は起こるかもしれないというふうに答えているわけです。また、避難計画には言葉は違いますが、責任は持てないということで言っているわけですから、川内原子力発電所の稼働を、私はこのことについて責任をとれないのならば、やめてもらえないかということ、そのことをつけ加えていただけないかというふうに思いますので、このことを質問したいと思います。 ○議長(福田 斉君) 西田市長。 ○市長(西田弘志君) まず、順番に行きますと免震重要棟につきましては、非常に専門的なことでありまして、私たち専門的知見を持ち合わせておりません。そういった判断は、知見を持っていらっしゃる方の判断が必要と考えておりますので、それにつきましては、コメントは控えたいというふうに思っております。  九州電力について、避難計画をつくる場合、積極的にかかわっていただきたいということが2つ目だったというふうに思います。  避難計画につきましては、国等が主体的に関与していただかないと、実効性がある避難計画の作成は難しいというふうに考えているところでございます。今後、避難計画等を作成する場合には、当然九州電力にも責任を持ってかかわっていただきたい、そういったことは伝えていきたいというふうに思います。  それと、3つ目は原子力発電をやめるということを九州電力のほうに明記できないかということですけれども、それについては、そういった意見があったということは伝えてはいきたいというふうには思っております。 ○議長(福田 斉君) 藤本壽子議員。 ○(藤本壽子君) 市長、済みません。要望書の形でやはり市のほうから要望書を出してもらうということは大きなことなので、ぜひ検討をしていただけないかということなんです。伝えますということではなく、そのような形で検討していただけないかというふうに思っております。  最後の質問なんですけれども、先日2月6日に水俣で貴重な講演会がありました。私は市役所の各課全部ではなかったですけれども、なかなか聞けないのでと思ってチラシを持っていかせていただいたんですが、元京都大学原子炉実験所助教授の小出裕章さんという人ですね。知っている人はかなり有名な方なので御存じと思いますけれども、やはり東日本大震災から5年ということで、私たちも忘れていたようなことを、またたくさん思い出させてくださったなというふうに思うんです。福島第一原子力発電所の終息というのが、まずどれほど困難であるか、放射能という危険な中で、人間が終息に当たれないということを冒頭に言われまして、ロボットがたくさん入っているんだけれども、ロボットがことごとく壊れてしまっているらしいんですね。私もそこのところは、ちょっと壊れているのかどうかというところまで知らなかったんですけれども、ことごとく壊れている。  もう一つは国が発表している汚染地図があるんですけれども、それをもとに東北地方とか関東地方に広がる1立方メートル当たり1から6万ベクレル以上のセシウムが降り積もったところ、それが福島県の約半分を中心に、東北地方と関東地方の広大なところを放射線管理区域にしなければいけないということだったんですよね。  その放射線管理区域という中身をきちっと私も理解していなかったんですけれども、実はそこには人が住めないところですね。この放射線管理区域とは、放射線の発生装置とか原子炉や核燃料物質を取り扱う従事者の安全を確保するために、法律で定めてあることなんですけれども、放射線管理区域内では、水を飲むことや食べ物を食べることもできない。本来はそのような地域の中に、今も暮らし続けている。その法ができているわけですから、緊急事態宣言ということで、法を破らざるを得ないということで、法を破ったまま5年間が現在も続いているということを改めて言われまして、ああ、なるほどなということを思いました。毎日のように福島のことがテレビとかに映っているんですけれども、そのような中でやっぱり暮らしているということを改めて思い直したということがあったと思います。  それから、一応、民主党政権下では、原子力発電をゼロにしていくということで、方向性を出していたと思います。今の政権がなぜ、この原子力発電をとめることができないのかということを、そのときに語られたんですけれども、これは1992年に外務省の幹部が談話として、日本の核武装の選択を捨ててしまわないほうがいい。保有能力は持つけれども、当面政策として持たないという形でいく。そのためにもプルトニウムの蓄積とミサイルに転用できるロケットは、開発していかねばならない。核武装を公式の政策の枠外で進めるべきだというふうに、この1992年に表明したということなんですね。  それと、2012年には、原子力基本法に、今度は安全保障に資するためという目的が入っています。これは、言葉をかえると、核兵器の開発ということですね。私は今どうしてこんなに電気も足りてきているのに、福島も終息しない、それから60%の国民が反対している中で、なぜ進めていかなければいけないのかということを改めてこの講演の中で勉強をいたしましたけれども、やはり避難計画を国が率先してやらなければいけない。たった一つの企業、一企業のために避難計画をつくり、やっていかなければいけないというのには、そのような核兵器の開発ということを視野に入れているだということではないかという、そのような私見を小出裕章先生はおっしゃられました。  本当にまたその夜、眠れなかったんですけれども、でも私ども現実的に40キロメートルから50キロメートル圏内というところにおりますので、ここは国から見離された地域、飯舘村と同じようになれば避難しなければいけないが、私どものところは面倒は見ないというふうに国は言っておりますので、どうしても自分たちで何とかしなければいけない、避難計画を立てなければいけないんじゃないかというふうに思っています。  2月に私どもの会派で同じ距離、40キロメートルから50キロメートルのところにある兵庫県の篠山市が原子力災害の避難計画をつくっていますので、視察に行こうと思って連絡をしたんですね。そうしましたら、済みません、その週はヨウ素剤を配布しますので、もうとてもじゃないけれども、皆さんの視察につき合っていることはできませんということで、回答が来まして、もう他の自治体は既に対応が始まっているんだなということを身をもって感じました。  担当の職員の方にも、申し上げたんですけれども、もう市の職員の方も私ども議員も一緒に先進地をきちんと訪問して、きちんとした避難計画をつくる必要があるんじゃないかというふうに思いますので、ぜひこのことを前向きに考えていただけないかということを質問したいと思います。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  西田市長。 ○市長(西田弘志君) 質問は、一緒に職員が行くかという、そこでよろしいですかね。  他自治体の取り組みにつきましては、うちのほうも担当課に昨年言いまして、滋賀県の大津市、そして京都府の京丹後市には視察に行かせました。そして報告も受けております。  今後、議員の方々で視察等があるときには、必要に応じて検討はしていきたいというふうに思っております。 ○議長(福田 斉君) 以上で藤本壽子議員の質問は終わりました。  この際、10分間休憩します。                                午前10時41分 休憩                                ─────────                                午前10時49分 開議 ○議長(福田 斉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、中村幸治議員に許します。    (中村幸治君登壇) ○(中村幸治君) おはようございます。  政進クラブの中村幸治です。  水俣市の平成28年度の予算が、今定例会に提案されました。予算総額は、歳入歳出それぞれ154億2,579万4,000円で、平成27年度当初予算に比べ6億4,857万2,000円、4.3%の増額になっています。予算の詳細については委員会で十分議論いたしますので、ここでは予算の決め方について質問をいたします。水俣市の市政を左右する執行部の考え方をお聞きしたいと思いますので、明快な答弁をよろしくお願いいたします。  それでは質問に入ります。最初は、水俣市地域公共交通網形成計画についてです。  この計画は、環境モデル都市を目指す水俣市の公共交通の維持、活性化を図るのを目的として策定されました。公共交通には、路線バス、鉄道、タクシー、みなくるバス、乗合タクシー等がありますが、私の質問は、主にみなくるバス、乗合タクシーについて以下の質問をいたします。  ①、地域公共交通の課題はどのようにして見つけ出し、集約したのか。  ②、地域公共交通の中で、みなくるバス、乗合タクシーの課題は何か。また、課題に対しての取り組み方針は何か質問をいたします。  次に、市道管理について質問します。  ここ数年、水俣市民の方々から、道路の補修、草刈り等など道路管理についての声が聞こえてきます。市として年間どれくらいの処理が必要か調べてみたところ、市民の要望等に応えるためには、水俣市の取り組み方針を明確にして事業展開をしていく必要性を感じましたので、以下質問をいたします。  2、市道管理について。  ①、市が管理する市道総数427路線、実延長距離約330キロメートルのうち、草刈りや枝打ち等の管理が必要な道路は193路線、延長約249キロメートルと聞いている。市民からの要望等も相当多いと思うが、その要望に対しての処理は対応できているのか質問します。  ②、草刈りや枝打ち等の処理について、直営、外注、地域住民のボランティアなどと思うが、それぞれの処理の距離とそれに対しての経費はどれくらいか。  ③、地域の高齢化や人口減少によって地域住民が行う市道の草刈り等は、今後負担が大きくなっていくと思われるが、このことについてどのように対処していくつもりか質問します。  次に、肥薩おれんじ鉄道水俣駅の管理と、水俣駅周辺整備事業について質問いたします。  (1)肥薩おれんじ鉄道水俣駅の管理について。  ①、水俣駅構内入り口が夜8時に閉鎖される現状が続いている。この件は12月議会でも取り上げられたが、12月以降、肥薩おれんじ鉄道との協議は行ったのか。  ②、1月24日大雪が降り、水俣駅の待合室等が利用できず混乱が生じたことについて市は把握しているのか。  (2)水俣駅周辺整備事業について。  ①、周辺整備事業について、1月に地元住民への説明会が行われたが、どのような意見要望等があったのか。その要望等については整備計画に反映できるのか。  以上、本壇からの質問を終わります。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  西田市長。    (市長 西田弘志君登壇) ○市長(西田弘志君) 中村議員の御質問に順次お答えをいたします。  まず、水俣市地域公共交通網形成計画については総務企画部長から、市道管理については産業建設部長から、肥薩おれんじ鉄道水俣駅の管理と水俣駅周辺整備事業については私から、それぞれお答えいたします。 ○議長(福田 斉君) 水俣市地域公共交通網形成計画について答弁を求めます。  緒方総務企画部長。    (総務企画部長 緒方克治君登壇) ○総務企画部長(緒方克治君) 初めに、水俣市地域公共交通網形成計画について、順次お答えします。  まず、地域公共交通の課題は、どのようにして見つけ出し、集約したのかとの御質問についてお答えします。  水俣市地域公共交通網形成計画は、平成26年度に策定しております。策定に当たっては、市で既に策定しているまちづくりに関する各種計画の調査、人口要因や施設の分布・移動状況などの基礎調査、バスや乗合タクシー、鉄道の運行状況、利用者状況等の公共交通の現況、市からの財政支援状況を踏まえ、路線の評価を行っております。  また、これらの数値データだけでなく、市民や観光客の利用実態やニーズを確認するため、特にみなくるバスなどの利用が多い65歳以上の市民を対象とした郵送でのアンケート調査、通学などで利用が想定される水俣高校生を対象としたアンケート調査を行っております。  また、山間部での利用実態を把握するため、まちかど健康塾に出向いての聞き取り調査などのほか、新水俣駅・水俣駅・湯の鶴温泉・道の駅みなまたでの来訪者聞き取り調査、自治会長代表者会、バスやタクシーの運行事業者、身体障害者関連団体、社会福祉協議会、みなまた観光物産協会などへヒアリングを行っております。  これらの数値データ、ヒアリング結果などをまとめた上で、分析を行い、課題を洗い出し、さらに、運輸支局、県、バス・タクシーの運行事業者、国・県・市の道路管理者、福祉・観光関係者などで構成する水俣市地域公共交通会議において精査いただいた上で、集約をしています。  次に、地域公共交通の中で、みなくるバス、乗合タクシーの課題は何か。また、課題に対しての取り組み方針は何かについてお答えします。  まず、みなくるバス、乗合タクシー共通の課題として、利用者の減少に伴う運行収入の減少、燃料費などの高騰により、事業者の運行赤字が増加しており、それに伴い赤字補填を行っている市の財政負担が年々増加しております。  また、みなくるバスに係る課題として、新幹線利用における新水俣駅でのバスの接続が悪いこと、利用環境の改善としてバス停へのベンチの設置、路線が長いバス路線における運行効率が悪いことがあります。  さらに、乗合タクシーに係る課題として、利用者が著しく少ない路線を今後どうしていくかが大きな課題となっております。これらの課題に対応するため、みなくるバスについては、九州新幹線との接続による利便性を改善するため、平成28年3月28日から新路線、新水俣駅・エコパークみなまた間の運行を行い、改善を図ることにしております。また、利用環境の改善として、水俣・芦北地域木材需要拡大協議会から、バス停に設置するベンチ11台を3月下旬に寄贈いただくこととなっていますので、希望のあった各自治会に配布を行い、バス停にベンチを設置いただくこととしています。  このほか、将来の利用者増加対策として、先日幼稚園児を対象とした乗り方教室を開催いたしました。今後、他の幼稚園や保育園だけでなく、要望のあった団体や地域を対象に実施していきたいと考えております。  また、乗合タクシーの運行効率改善につきましては、現在、水俣市地域公共交通網形成計画の実施計画編の検討する中で、路線の廃止基準などの策定を進めており、それらの基準を踏まえて、今後地域説明会などを行い、利用の改善が図られない場合には路線の廃止も検討しなければならないと考えております。  全ての課題を解決することはなかなか難しいところですが、みなくるバス、乗合タクシーを運行いただいている運行事業者と連携して、市民の皆様の声もお聞きしながら、利用しやすい公共交通網の維持を図っていく考えです。  以上であります。 ○議長(福田 斉君) 中村幸治議員。 ○(中村幸治君) 答弁ありがとうございます。  地域公共交通の課題について、今答弁をいただきました。  一応、私もこれ中身を相当読ませていただきました。この中で、それぞれのところから、いろいろな要望関係等が出ているということも、ちゃんとここに書いてあります。  みなくるバスについては、葛彩館のみなくるバス停と南国バス停が約100メートル離れているので、乗りかえがしづらいということも書いてあります。それと、日当、大川地区では、住宅からバス停までの距離が1キロメートル程度あり、バスが利用しにくい。それと深川地区は行きはみなくるバスを利用するが、帰りの時間帯が合わず、タクシーを利用している。それと、これは私が市の担当者と話をしたんですけど、月浦坂口の停留所、この問題が1つあるということ。  それと、乗合タクシーについては、一般タクシーと同じようなドア・ツー・ドアの対応をしてほしい。それと乗合タクシーを増便してほしい。それと、始発が午前7時30分なので、午前8時にしてもらえないかというのもこれに書いてあります。それと、乗合タクシーの市内3路線、これ猿郷線、それと大迫・牧ノ内線、それと坂口・八ノ窪線と、一般タクシーのエリアが競合をしているので、廃止してほしい。このような要望関係等が出ていますけど、これら一つ一つは答えなくてもよろしいんですけど、これらを課題として取り上げ、論議をして、方針に反映されているのかどうか、その点を1点質問したいと思います。  次に、みなくるバスのおれんじバス、これは、湯の鶴方面のバスなんですけど、現在、茂道方面とルートが一緒というふうになっているはずです。この計画の中でも、観光面とか利便性、そういうのを考えるということになっていますので、1つこれは私の質問なんですけど、茂道と湯の鶴方面のルートが今1つになっていますね。もし観光面や利便性を考えるということであれば、このルートを分けるということが、この計画の中では考えられているのかどうか、その点を2番目の質問とします。  それと、あと1点は、みなくるバスのどこでも乗れるという、フリー乗降の関係もこの計画書の中に若干入っているのかどうかちょっとわかりませんけど、みなくるバスのフリー乗降についての導入の状況と、今後の導入についての考えをどのように思われているのか、この3点を質問したいと思います。 ○議長(福田 斉君) 緒方総務企画部長。 ○総務企画部長(緒方克治君) まず、第1点目、この水俣市地域公共交通網形成計画の各種課題がどのように課題を反映しているかの御質問について、まずお答えします。  この点につきましては、もちろん全ての課題を一挙に解決することはできませんが、先ほど申し上げました水俣市地域公共交通会議の中で一つ一つ、例えば新水俣駅までの直通の路線をつくるとか、あるいは先ほどおっしゃったバス停の区間が100メートル離れているとか、そのような個別のやつ、あるいは運行時間について、もう少しどうにかならないかということについては、その中で検討をしておるところであります。  本年度は例えば、市内のほうから新水俣駅までの接続をよくするとか、そんなこともことし検討課題が挙がって、その解決に向けて検討したところであります。  第2点目なんですが、恐らく茂道・頭石・招川内線の件ですね。この件につきましては、最長で約30キロメートルの路線になっております。水俣市地域公共交通網形成計画の中では、直接言及しておりませんが、改善を図る上で、路線の分割についても現在、検討課題に挙がっております。  今後、みなくるバスを運営されている産交バス株式会社との協議も重ねながら、沿線住民の方の御意見も伺って、そしてさらに検討を進めていこうと考えております。
     路線の分割・統合につきましては、今度は運行時間の見直しやあるいは運行業者の対応ができるかどうか、この辺もありますので、この辺も慎重に進めさせていただきたいと思います。  フリーの乗降等の導入状況及び今後の考えですけれども、今ちょっとフリーの乗降等があるとはお聞きしているんですが、ちょっとデータ的には手持ちがありません。こちらのほうも検討していきたいと思います。  以上であります。 ○議長(福田 斉君) 中村幸治議員。 ○(中村幸治君) この水俣市地域公共交通網形成計画、この計画は、平成27年から31年の5年間というふうになっているというふうに思います。  先ほど、部長の答弁の中で、乗合タクシーについては実施計画をどうのこうのという答弁がたしかあったと思いますけど、この詳細について、これは方針だけが出ているもんですから、詳細については実施計画というのが今後どうなっていくのか、それを1点質問したいと思います。  それと、一番肝心なのは、この計画の達成状況ですね。この評価については、水俣市地域公共交通会議の中で、PDCAサイクルによる評価というふうにこれにはうたってあります。よく聞く言葉ですね、PDCA。当然これは大事なことだというふうに思っています。  そして評価については、平成29年から毎年行うということになっていますけど、その評価の結果について、水俣市民とか議会に報告というのは、どのような方向で報告されるのか。私たち議会はまずこれをもらってなかったものですから、私がこれは一応もらいに行ったという経緯がありますので、その評価について、今後、市民あるいは議会にその評価をどのように報告をされるつもりなのか、2点目質問したいと思います。  それと、部長の答弁でもちょっと触れました。そして、この中にも書いてあります。公共交通に関する水俣市の財政支援状況、これは特にみなくるバス、乗合タクシー、相当な補助金というのがかかるということも、私も当然それはわかっております。今後、公共交通を維持していくためには、財政負担が相当大きく厳しい状況になるのではないかなというふうに思っています。その点で、みなくるバス、それと乗合タクシー、この運賃の値上げ等、こういうことをどのように考えられているのか。  以上、質問したいと思います。 ○議長(福田 斉君) 緒方総務企画部長。 ○総務企画部長(緒方克治君) 御質問の第1点目、この水俣市地域交通網形成計画の実施計画について、どのように進めているのかとのことなんですが、これにつきましては、水俣市地域公共交通会議の中で、例えば路線の見直し、運行時間の見直し、あるいは新しい路線の設置、または利用が非常に少ない路線について、今後どのようにしていくかの廃止も含めてなんですが、検討基準の作成、そのようなものを検討しております。今後も、この水俣市地域公共交通会議の中で実施計画を検討しながら、やっていきたいと思います。  第2点目、議会への報告、あるいは市民への報告はどのようになっているかなんですが、これについては、どのような形で議会に報告するのか、あるいは市民のほうにどのような形で周知するのかについては、ちょっと今後検討していきます。  3点目、財政負担、特に運賃の値上げにつきましては、市民生活に直結する問題でありますので、非常にこれは慎重に考えなければならないと思います。運行状況、利用状況、そして市民の方の御意見等をいろいろお聞きしながら、今後もし運賃を値上げするなら、慎重な検討が必要だとこのように考えております。  以上であります。 ○議長(福田 斉君) 次に、市道管理について答弁を求めます。  緒方産業建設部長。    (産業建設部長 緒方康洋君登壇) ○産業建設部長(緒方康洋君) 次に、市道管理について順次お答えします。  まず、市が管理する市道総数427路線、実延長距離約330キロメートルのうち、草刈りや枝刈り等の管理が必要な市道は193路線、延長約249キロメートルと聞いているが、市民からの要望等も相当多いと思うが、その要望に対しての処理対応はできているのかとの御質問にお答えします。  市道に関して市民から寄せられる要望等につきましては、市道の陥没や側溝の改良、草刈りや支障木の伐採など多種多様であり、毎年400件から多い年で500件を超える案件が寄せられております。  平成26年度では、要望件数406件のうち、草刈りや支障木伐採等への要望は61件でしたが、そのうち35件は土木課職員職員による現場班で早急に対応するなど、そのほとんどは対応できております。  しかし、草刈りや支障木伐採等が必要な路線は193路線、延長約249キロメートルに及ぶことから、その他多くの路線では適正な草刈り等の管理ができなかったり、あるいは市民みずからの手で管理いただいているのが現状であります。  したがいまして、全て適正に対応できているとは言いがたい状況ではないかと認識いたしております。  次に、草刈りや枝打ち等の処理については、直営、外注、地域住民のボランティア等によると思うが、それぞれの処理の距離とそれに対しての経費はどれくらいかとの御質問にお答えします。  市道の草刈り、枝打ち等につきましては、一部路線の草刈りや樹木伐採等は業者等へ外注、一部路線の草刈り作業等は地域住民によるボランティアで処理いただいており、その他は直営として土木課非常勤職員による現場班で対応しております。  平成26年度で見ますと、外注分のうち草刈り業務が11路線、約40キロメートルとなっており、樹木伐採業務が1路線ありました。住民実施分につきましては15地区、約35キロメートルで実施いただいており、その他必要な箇所を直営で処理しております。処理経費につきましては、平成26年度決算額から算出いたしますと常勤職員の人件費を除き、全体で約840万円となっており、そのうち外注分は業務委託料で約320万円、住民実施分は燃料や資材支給等で約100万円、直営分は、非常勤職員報酬等で約420万円となっています。  次に、地域の高齢化や人口減少によって地域住民が行う市道の草刈り等は、今後負担が大きくなっていくと思われるが、このことについてどのように対処していくつもりかとの御質問にお答えします。  地域住民で行っていただく市道の草刈り等につきましては、使用する草刈り機の燃料支給や機械等の無料貸し出し、防草シートの資材支給等により、住民の負担軽減に向けた支援を行っておりますが、議員御指摘のとおり、特に山間地域では高齢化率が高く人口も少ないことから、地域住民による草刈り等は年々実施が困難になってきているとの御意見も伺っております。  今後もどういった支援が必要なのか、地域住民の御要望をお聞きしながら維持管理活動の負担軽減につながるように支援してまいりたいと考えております。  また、地域でどうしても負担できない部分につきましては、当然市が直営で、もしくは外注により実施、管理していく必要があると考えておりますので、今後も引き続き人員・予算の確保に努めながら、市民の安全で快適な交通環境が提供できるように、適切な維持管理を図っていきたいと考えております。 ○議長(福田 斉君) 中村幸治議員。 ○(中村幸治君) 答弁ありがとうございます。  まず、道路の管理の中で草刈り等については答弁ありましたけど、水俣市の総延長330キロメートルのうち、約249キロメートルが草刈りとかそういう管理をする距離になりますよということを答弁されたと思います。  まず、適正な時期に草刈りができなかったり、市民で管理のところがあり、市民の要望には100%対応できていないというような答弁も、たしかあったというふうに受け取りました。まず、249キロメートルの中で外注が約40キロメートルですかね。それと住民ボランティアが約35キロメートルということで、これを単純に計算すると、残りの174キロメートル、これを直営で管理しているというようなことになるんじゃないかなというふうに思います。  皆さんどうですかね、この距離、相当な距離じゃないでしょうかね。174キロメートルを草刈り等の管理をしていると、これは相当な作業量になっていくんじゃないかなというふうに思います。また今後は、地域住民で行っている管理も高齢化等でできなくなるという、そのような環境が少し目に見えているんじゃないかなというふうに思います。  それともう一つ、部長の答弁の中で最後のほうだったですかね、今後も引き続き人員、予算の確保に努めながら、市民の安全で快適な公共環境が提供できるように適切な維持・管理を図っていくと、そのようなたしか答弁があったというふうに思います。これは当然、本当にそのように思われているというふうに思います。  私が担当課のほうにちょっとお聞きをしたんですけど、なかなか予算関係等が難しいというような部分をちょっとお聞きしています。そこで、この2回目の質問なんですけど、これは財政担当、総務企画部長になるんですかね。そちらのほうにお聞きをしたいと思うんですけど、担当課としては人員、予算増に向けて予算等の要求は行っているというふうに聞いています。実際の査定経過において、この課題をどのように捉えられているのか、1点質問したいと思います。  それと、現場で働きやすい職場環境というのがこの予算で守られているのかどうか、その点についても質問したいと思います。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 緒方総務企画部長。 ○総務企画部長(緒方克治君) まず、第1点目、担当課としては予算とか人員の要望をしているんですけれども、この課題についてどのように認識しているかとの御質問にお答えしたいと思います。  市道や公園などの公共施設を地域の住民の皆様に管理していただくということは、第5次水俣市総合計画とか水俣市第4次行政改革大綱にも掲載し、推進してきたところです。しかしながら、地域の高齢化とかあるいは人口減少によって、これまでのように地域で管理できなくなった例もお聞きしております。  また、個人的に自分の自宅の周りの道路や水路の草取りとか、清掃をしてくださっている方も多くいらっしゃいますけれども、もう体力的にだんだん難しくなってきたという話も聞いております。  議員の御指摘の指導はもとより、例えば公園とか水路などの各種公共施設について、市民の皆様に管理していただいたものが市の管理に移行することによって、市の財政負担も増加するものと認識しております。課題については、私のほうも非常に認識しておりますが、限られた財源の中で費用を捻出しながら、市民の皆様に御不便、御都合をおかけしないようにやっていきたいと考えております。  2点目について、働きやすい環境はという部分があったんですが、それにつきましては、働きやすい環境、1つは職場環境の部分でありまして、あと1つは、道具がちゃんとそろっているかという部分もありますけれども、人員について先ほど申し上げましたが、後者の道具につきましては、必要でありました場合は必要な車両等の購入とか、あるいは人員でありましたら、正規の職員は難しいかもしれませんが、例えば非常勤職員の方で対応するとか、そのような方向で考えていこうと考えております。  以上であります。 ○議長(福田 斉君) 中村幸治議員。 ○(中村幸治君) 確かにそれだけの財源が必要だということは私も十分理解をしています。ただ、市道の維持管理については、市民生活のかなめということなんですね。このことは、やっぱり市民が一番身近に感じる問題じゃないかなというふうに私はそう思います。そうであるならば、市民の要望等にもすぐ対応できる環境、これを整えるというのが今後やっぱり必要ではないかなというふうに私は思っております。市としては、道路管理については、市の重要な事業として予算を含め検討していくことが必要だというふうに思います。  実は、私今回、現在使用している作業用トラック、これを見させてもらいました。びっくりしましたですね。まず、古いというのはこれは間違いないんですけど、命を守るシートベルト、これが自由に引き下げることができなくて、もうここが固定になっているんですね。相当古いんじゃないかなというふうに思っています。それと、エンジンをかけたときにあの振動、これは運転なかなかできないですよ。査定の中で利用していないという、そういうことがあったようなこともちょっと聞いていますけど、当然利用できない環境じゃないかなというふうに私自身はそこを感じました。こういうことが、やっぱり職場環境ということかなというふうに思っております。  先ほど部長が答弁されたかどうかちょっとわからなかったもんですから、最後の質問として作業に必要な車両や機械、機具の更新、または人員増も含めた作業環境の改善拡充が必要というふうに思いますが、これをどのように思われるか、これを最後の質問としたいと思います。 ○議長(福田 斉君) 緒方総務企画部長。 ○総務企画部長(緒方克治君) 中村議員御指摘のとおり、作業に必要不可欠な車両とかあるいは機械類の更新、作業環境の改善・拡充は必要だと思っております。しかしながら、また繰り返しになりますが、人員も予算も限られております。限られた職員の中で、例えば非常勤の職員の方を増員したり、あるいは先ほどおっしゃった必要な車両の更新等も行っていきたいと考えております。  以上であります。 ○議長(福田 斉君) 次に、肥薩おれんじ鉄道水俣駅の管理と水俣駅周辺整備事業について、答弁を求めます。  西田市長。    (市長 西田弘志君登壇) ○市長(西田弘志君) 次に、肥薩おれんじ鉄道水俣駅の管理と水俣駅周辺整備事業について順次お答えをいたします。  まず、肥薩おれんじ鉄道水俣駅の管理についてのうち、水俣駅構内入り口が夜8時に閉鎖される現状が続いている。この件は12月議会でも取り上げられたが、12月以降肥薩おれんじ鉄道との協議は行ったのかとの御質問にお答えをいたします。  昨年12月議会において塩﨑達朗議員からの駅舎の終電まで延長できないのかとの要望を受け、12月24日に開催されました肥薩おれんじ鉄道株式会社の取締役会の場で、再度終電まであけられないのか、もっと市民の利便性を考えてほしいと強く要望したところでございます。しかしながら、肥薩おれんじ鉄道からは、終電までとなると、他の駅とのことを考えると難しいとの回答がございました。また、本年1月に、肥薩おれんじ鉄道から新年の挨拶に来られた際にも、再度お願いしておりますが、今のところは難しいとのことであります。  今後も引き続き、要望を行いながら、よりよい方向性を探ってまいりたいと思っております。  次に、1月24日大雪が降り、水俣駅の待合室等が利用できず、混乱が生じたことについて市は把握しているのかとの御質問にお答えをいたします。  1月24日は、国道3号線がチェーン規制になるなど、近年まれに見る大雪となっており、市役所には、さまざまな被害状況の報告が来ておりましたが、議員御指摘の水俣駅の待合室の件については、市役所には、直接苦情等は寄せられておりませんので、把握はいたしておりません。また、肥薩おれんじ鉄道本社に問い合わせましたところ、肥薩おれんじ鉄道にも苦情等はなかったとのことでありました。  次に、水俣駅周辺整備事業について、1月に地元住民への説明会が行われたが、どのような意見要望等があったのか、その要望等については整備計画に反映できるのかとの御質問にお答えをいたします。  地元住民の皆様に、基本計画の段階で説明をし、実施設計に住民の皆様の御意見をできるだけ反映させ、平成28年度において工事を行っていくため、1月27日に20区公民館で地元説明会を開催させていただきました。今回の整備は、水俣の玄関口としてふさわしい景観で、現状の駅前広場の利便性の向上と機能アップ、さらに防犯や安全性の向上を図っていくための整備であります。  説明会の中での御意見、要望等でありますが、1つ目は、今回屋根なし駐輪場を屋根つき駐輪場にしますので、周辺の店舗等にとっては圧迫感なく見通しのきくものにしてほしいとの意見があり、実施設計に反映することにいたしました。  2つ目が、歩行者の安全を考え、人と自動車の動線を分けるための提案をさせていただきましたが、お店の車利用のお客様にとっては不便となるなどの意見がありましたので、説明会の中で変更することといたしました。  3つ目が、歩道の整備において、リグラスを使ったものにできないかとの意見もいただき、持ち帰り、庁内で検討をいたしましたが、ガラスを路盤材として使用するのは、これまでの整備状況から、滑りやすい、転んだ場合にけがしやすいなどの意見もあり、今回はリグラスを使用せず、駅舎と駅前広場との一体感のある舗装を検討したいと考えております。  4つ目は、有料駐車場を整備してほしいとの意見がありましたが、今回の整備の中では、スペースもなく整備はできませんが、今後の検討課題だと考えております。  その他の御意見等は、計画案に盛り込んでいるもので説明をさせていただいており、おおむね市でお示しした計画案で、了承いただいたものと考えております。 ○議長(福田 斉君) 中村幸治議員。 ○(中村幸治君) まず、肥薩おれんじ鉄道の駅の件ですけど、私はこの件については、ある程度のことは市役所の職員とも話をしていますし、大体肥薩おれんじ鉄道がどういう考え方なのか、これも大体わかっています。ただ、今回質問したのは、市長がどのような考え方を持っておられるのか、そういうことで、まず2点ほど駅については質問したいと思います。  まず、1点目は、肥薩おれんじ鉄道、これは第三セクターなんですけど、当然これは駅ということですので、公共の場というふうに私は思いますが、市長はどのように思われるのか、1点質問します。  それと、もう1点は、水俣駅は昨年、相当な税金を使いまして改修工事を行った、これはもう皆さんも御存じのとおりですね。改修工事を行う前は当然、待合室、トイレ、駅のホームへ行く、これは便利がよかったというふうに私は思っておりますし、自由に市民が利用できたんじゃないかなというふうに思っております。  ところが、改修後、今どのような状況になっているのか。改修前、使い勝手がよかった設備が、今どのような状況になっているか、そのことについて市長はどう思われているのか、この2点について質問したいと思います。  次に、水俣駅の周辺整備事業、これについてですけど、私はこれについては一般質問をさせてもらって、地域住民の意見・要望、これを十分に把握をしてくださいというような、そういう一般質問をさせてもらったというふうに思っております。  そういう経過もありまして、実は、1月27日の住民説明会、このときには私も伺いたかったんですけど、その日は、たまたま私が会派の視察でちょっと行けなかったもんですから、その後、参加された方々にお会いして、いろんな意見等を聞いてみました。そこで出てきた大方の意見というのが、あの説明は整備計画の説明であって、もう決まってしまってるんじゃないですかと。自分たちの考え方が、そこに反映されるということが、なかなかできない雰囲気であったというような、そのような多くの声を私は聞かせてもらいました。  そこで、質問なんですけど、計画段階から住民との対話というのが私は必要だと思いますけど、市としてはどう思われるのか。それと、なぜこのような声が出てきたのか、この1点だけ質問したいと思います。 ○議長(福田 斉君) 西田市長。 ○市長(西田弘志君) 1点目の水俣駅の公共性についてでございますが、当然水俣駅、鉄道利用者を初め、水俣に来られる方にとって公益上必要な施設であり、使いやすい施設であるというふうに思っておりますので、公共性が高い施設だというふうに思っております。  現状についてどう思うかということだと思います。駅が今施錠されて使いにくいというのは、12月議会でもございましたし、中村議員も地元の方と2月8日に、駅の閉まる時間が早過ぎて、待合所の延長をお願いしたいというふうな要望書を一緒に来られたのも私もお受けしました。  以前、駅はやっぱり24時間いつでも行って座れてというのが、今は現状としてできていないというのは、使いにくいというのは挙がってきております。それをどうやっていくかというのを肥薩おれんじ鉄道に12月いただいた質問の中で伝えております。それが今のところ、できていませんので、いろんな形でやり方をできないか、全部あけるのが難しかったら、真ん中の通路の部分をあけて座る部分は右にありますので、施錠の部分をどこかに委託をしてやるとか、そういったものを今検討をしているところでございます。  現状として、きれいになったけど、使いにくいじゃないかということは、市民の利便性を考えたときに望むものではないというふうに思っておりますので、早急に、それはきのうも私もちょっとあそこのお店の方とちょっとお話させていただいたんですけど、やっぱり終電ぐらいまでできればいいなというようなお話もありましたので、ぜひそこは使い勝手がいいように検討をしたいというふうに思っております。  それと、整備につきましては、市民の方々の意見を反映するというのは、やっぱり一番重要だというふうに思っております。地元の方々が一番使われるというか、駅の周辺の方々の御意見をうまいぐあいに入れていって、駅の整備をしていくというのはやっぱり大事だと思います。これは、よその地域でも同じだというふうに思っております。やっぱり市民の声を聞いて、それを反映させていくのが必要だというふうに思っております。 ○議長(福田 斉君) 中村幸治議員。 ○(中村幸治君) 答弁ありがとうございます。  まず、今の答弁で市長は当然、駅は公共の場であるというような、そういう認識があるというふうに私も理解しました。  市役所があって水俣市というのがあるんじゃないんですね。当然、水俣市があって市役所がある、これはもう皆さんおわかりだと思います。その水俣市は、市民で成り立っているということになっています。その水俣市民が使い勝手が悪いという水俣駅が、公共の場であるということであるならば、これは水俣駅の管理というのは今、肥薩おれんじ鉄道がやっているはずなんですね。そしたら、当然、肥薩おれんじ鉄道が行っているということであるならば、この交渉について、市はその視点に立って、当然やってもらいたいというふうに私は思っています。  市長は先ほど、公共の場ということを言われました。そして、この管理については、肥薩おれんじ鉄道が管理をしているということなんです。そのことを踏まえて、当然市長は交渉をやってもらいたいというふうに思います。  水俣駅については、1点だけ質問したいと思います。  先ほどの答弁で、市長からもありました2月8日、水俣駅の待合室の時間延長について、さくら通り商栄会の方々が市長へ陳情に行かれました。私もそのとき行きました。この陳情に対しての回答はされたのかどうか。もしされてなければ、いつごろこの陳情に対しての明快な答弁をされるつもりであるのか、質問をしたいと思います。  次に、駅周辺整備について質問したいと思います。  まちづくりに関しては、協働のまちづくりという言葉をよく使われます。当然これは市長も先ほど大事なことだというふうに、市民の声を反映するということは大事なことだというふうに答弁をされました。  実は、何で今回あの住民説明会の中で、市民の声として、ただ説明だけじゃないかなというふうに思われたか、これは当然、予算が決まってしまって、そしてある程度の方向性が決まってしまっているわけなんですね。そしたらその予算の中でしかできませんよと、住民のいろんな意見は、予算の中でしかできませんよというような、そのようなことを住民は気持ちとして受け取ってしまっているんですね。  協働のまちづくりということを本当に水俣市が思うならば、計画段階からいろんなことをやっぱり市民と話し合っていく、そういうことが一番大切ではないかなというふうに私は思います。  それで、1点質問なんですけど、今後のまちづくりに関する事業計画等について、計画段階から住民参加ができる本当の協働のまちづくり、これをやっていかれるという考えがあるのかどうか。  それと、あと1点、駅前の周辺整備の中で、まず水俣駅に古いマーケットがありますね、建屋の古い、その物件があるんですけど、今後市としてこの場所を活用されるという考えがあるのかどうか、その2点だけ質問します。  最終的には3点ですね。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  西田市長。
    ○市長(西田弘志君) ここにあります陳情についての回答は、現時点でやっていないというふうに認識しております。今、調整をきのうもやっておりました。それが大体めどがついたときに、ある程度やりたいというふうな担当課の意見だというふうに思っておりますので、回答については早急にやりたいというふうに思っております。  それと、市民協働のまちづくり、そういったもので施設整備等をやるときには、やっぱり市民も協働という、それは当然だというふうに思っております。私もまちづくりをやるのは、協働という言葉が一番重要だというふうに思っておりますので、当然その辺は今後、いろんなものを進めていく中で、市民の声を反映できるような形にはしていきたいというふうに思っております。  マーケットにつきましては、多分、民間の土地で、私も不動産関係詳しいのでよく知っておるんですけど、現時点で、市がじゃそこをやってどうするという計画は実際ありません。民地なので、そこについて私たちが今、意見を言う立場ではありませんけど、やっぱり見た目は木造のかなり古いのがあります。駅はきれいにして、周りを整備するに当たって、あそこだけ残っていくのは非常に景観上もよくない。昔、火事もありましたので、やっぱりそういう安全面も非常に心配でありますので、どこかそれを伝える機会があったら、整備を民間の方ですけど、していただきたいなというふうな思いはございます。 ○議長(福田 斉君) 以上で中村幸治議員の質問は終わりました。  この際、昼食のため午後1時30分まで休憩します。                                午前11時42分 休憩                                ─────────                                午後1時29分 開議 ○議長(福田 斉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、野中重男議員に許します。    (野中重男君登壇) ○(野中重男君) 皆さん、こんにちは。  日本共産党の野中重男でございます。  市民生活の向上を願いつつ、質問をしたいと思います。  2016年3月11日、あと3日後ですけれども、東日本大震災から5年目になります。6日放送のNHKスペシャルによりますと、福島第一原子力発電所事故で7万人の方々が、現在でも避難されていると報道しておりました。福島第一原子力発電所事故で、いまだに大変な思いをされている方々に心からお見舞い申し上げたいと思います。  地震や津波は人間の力では防ぎようがありません。しかし、原子力発電所事故は、原子力発電を動かさなければいいのですから防げます。人間の知恵の出しどころだと思います。  一方で、ことしは幾つもの選挙が予定されておりまして、政治の大きな動きがあるかもしれません。水俣市政は、国の法律や予算などの動向と密接に関連しておりますけれども、その一方、国とは独立した地方自治権を持つ自治体として独自色を持ちながら、水俣らしいまちづくりが求められているというふうに思います。  以下、具体的な質問に入ります。  1、水俣病被害者救済について。  ①、本年1月1日の西日本新聞に、熊本県が水俣病提訴打診の見出しで水俣病関連の記事が掲載されました。熊本県のこの動きはどのようなものと聞いておられるか。  ②、同じく本年1月22日の西日本新聞に、水俣病救済対象地域外の天草市2地区、発症リスク28倍高いの見出しの記事が出ました。これはどのようなことと考えておられるか。  2、水俣病資料館の展示について。  ①、現在、資料館は改装や展示の改修が進んでいます。資料館の展示の基本姿勢は、人々の暮らし、水俣病の被害、水俣病における確定判決や最高裁判決及びその他数々の資料を正確に展示して、来館者が学習し、水俣病や公害を考えていただくことだと思いますけれども、いかがでしょうか。  ②、1973年水俣病第1次裁判確定判決はどのような事実認定からチッソに加害責任があると判決しているか。また、2004年最高裁判所はどのような事実認定をもとに国と熊本県にも加害責任があると判決しているか。  3、平成28年度予算案に計上されている水俣川河口臨海部振興構想事業について。  ①、予算説明会資料では水俣川河口臨海部の道路整備を進めると書いてございます。現在のこの道路の護岸はどのような状態でしょうか。  ②、水俣と沖合に浮かぶ島との間には日奈久断層があると言われている。この断層の動く確率は幾らと言われているでしょうか。また、動いたときの最大震度は幾らで、どれくらいの高さで、どのあたりまで津波が打ち寄せると想定されているのでしょうか。  ③、この道路と内陸部のところの内容物については、確認されているんでしょうか。  4、所得の少ない保護者の保育料軽減について。  ①、本市の保育料はどのような仕組みで徴収されているのでしょうか。  ②、現在の保育園児の数及び保護者の市民税が3,000円までの人数と全体に占める割合は幾らでしょうか。  以上、本壇からの質問を終わります。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  西田市長。    (市長 西田弘志君登壇) ○市長(西田弘志君) 野中議員の御質問に順次お答えをいたします。  まず、水俣病被害者救済については私から、水俣病資料館の展示については福祉環境部長から、水俣川河口臨海部振興構想事業については副市長から、所得が少ない保護者の保育料軽減については福祉環境部長からそれぞれお答えいたします。  初めに、水俣病被害者救済について、順次お答えをいたします。  まず、本年1月1日の西日本新聞に熊本県が水俣病提訴打診の見出しで水俣病関連の記事が掲載された。熊本県のこの動きはどのようなものと聞いているかとの御質問にお答えをいたします。  議員から御質問がありましたこの件について、熊本県に確認したところ、記事にあるような県からの働きかけは一切ありませんとの回答でありました。  次に、同じく本年1月22日の西日本新聞に、水俣病救済対象地域外の天草市2地区、発症リスク28倍高いの記事が出た。これをどのように考えるかとの御質問にお答えをいたします。  この記事につきましては、私も新聞で見て承知をいたしておりますが、民間医師団が昨年、天草市の2地区住民を対象に集団検診を行い、受診者の7割超の方に水俣病の特有症状である手足先や全身の感覚障害が見られたという内容だったと記憶しております。  この記事の内容をどのように考えるかということにつきましては、専門的また医学的な知見や判断があると思われますので、私としてはコメントすることは難しいと考えております。 ○議長(福田 斉君) 野中重男議員。 ○(野中重男君) 答弁いただきましたので、2回目の質問をしたいと思います。  最初の熊本県が水俣病提訴打診の記事については、今市長が内容について、熊本県としては、働きかけは一切ないという返事だったということでしたので、それ以上中身に進むわけにはいかないという面もあるんですが、これについて、西日本新聞さんが続報を出されるのか、あるいは熊本日日新聞さんを初めとする、ほかの新聞とかテレビが追っかけられた記事を張るのか、それはよくわかりません。わかりませんけれども、もし事実であったとすれば、もう大変なことなんだなというふうに思います。つまり、被告が原告になるだろう人に、裁判を呼びかけるということですから、通常はあり得ないことなんですよ。何を狙っておられるんだろうかというふうに考えてしまうようなところもあります。  いずれにしても、国や熊本県が被害者に裁判などさせずに、負担を与えずに、一日も早くこれを解決すべきだというふうに私は思います。これは指摘しておきたいと思います。  それで、質問ですけれども、水俣病救済特別措置法は、もう閉じられましたけれども、この水俣病救済特別措置法では、指定地域外では特定の漁法に従事してきた人については、症状を確認し、救済対象にしました。  しかし、それ以外の人たちについては症状があっても救済対象にしませんでした。  答弁にあった検診の結果はどうだったでしょうか。この検診の場所というのは、天草の2地区となっていますけれども、天草市の旧河浦町宮野河内なんです。あと私もその近くに住んでおりましたけれども、松崎という地域なんですが、この2地域について、1968年以降のお生まれの方で、全住民は206人です。そのうち、受診した方が108人なんですけれども、実は天草市が市報等に、この検診の案内等を入れていただきまして、天草市の協力も得て、住民にこういうのがされるよということで、実施されたのがこれでした。  これに基づいて、今質問しているわけですけれども、この地域の206人のうち108人が受診されておりまして、70%を超える人たちに、今市長の答弁があったような水俣病の特徴的な症状が確認されているんです。そして、この河浦町で検診した同じ医師団が、鹿児島県の奄美大島に行っています。奄美大島のある漁村で、魚をたくさん食べて生活されている漁村の住民ですけれども、70人の方たちに、同じような検査項目で検診をしています。奄美大島では、不知火海で見られたような感覚障害を訴える人は1人だったそうであります。これを見ても、感覚障害などの症状は、まさに水俣病の特徴的な症状であって、同時に受診者の70%以上に症状があるということは、地域ぐるみ汚染を私は証明しているんではないかというふうに思います。  それで、質問なんですけれども、水俣病救済特別措置法が特定の漁法に従事していた人だけを救済してきたという、この線引き、これは間違っていたんではないかということを示すと思いますが、これについては市長、どのようにお考えでしょうか。  以上、2番目の質問です。 ○議長(福田 斉君) 西田市長。 ○市長(西田弘志君) 今、御質問ありましたことにつきましては、私も新聞の記事だけの情報でございますので、民間の医師団によります調査の方法など、専門的なことは実際わからないというところでございます。データとしてもし有効であるならば、国・県においても参考にされるのではないかというふうに考えております。また、線引きにつきましては、国・県の判断においてのことでございますので、コメントは差し控えたいというふうに思います。 ○議長(福田 斉君) 野中重男議員。 ○(野中重男君) 医学的資料は積み重なってこそ、社会的同意も得られますし、行政の姿勢も変えていくというふうに思いますので、こういうデータというのは大切にされなければいけないというふうに改めて思います。  それで、最後の質問ですけれども、蒲島知事は、2015年9月、水俣病救済特別措置法の結果を発表されたんです。何人の方が水俣病救済特別措置法に申請されて、そのうち一時金の該当者が幾らで非該当者が幾ら、地域内が何人で地域外が何人ということを発表されました。  地域外に住んでいた人で3,076人が救済対象になったんです。天草の上島から行きますと、上天草市姫戸だとか、天草市倉岳だとか、栖本、旧本渡市、それから下島のほうの天草市新和町、宮野河内だとかは、対象地域外なんですよ。ところがそこからも3,076人くらいの人たちが救済対象になっているんです。一時金の救済対象になっているというデータだったにもかかわらず、汚染地域の広がりを科学的に示すものではないという見解を示されたと報道されております。  ところが、今回の地域ぐるみの患者の存在というのは、知事の認識の誤りを証明したんではないかと私は思うんです。それで、今回の資料を知事がどういうふうに判断されているかわかりませんけれども、いずれにしても市長において、知事の認識を聞いていただいて、指定地域の線引きが間違いだと知事の認識は変えられたほうがいいと、こういう進言をされたらどうかと思いますが、いかがですか。  以上、1点です。 ○議長(福田 斉君) 西田市長。 ○市長(西田弘志君) 今回の検診の結果につきまして、先ほどより繰り返しになりますが、専門的、また医学的な判断がございますので、コメント自体は難しいというふうに考えております。  しかし、水俣病救済特別措置法に基づく救済措置について、救済対象の地域や年齢などによりまして、救済対象とならず、このため司法の場に救済を求められている方がおられることについては、十分認識をしております。  議員、今御指摘がございました線引きに関することにつきましては、このような御意見があるということは、熊本県も国にも伝えてまいりたいというふうに思っております。 ○議長(福田 斉君) 次に、水俣病資料館の展示について、答弁を求めます。  久木田福祉環境部長。    (福祉環境部長 久木田一也君登壇) ○福祉環境部長(久木田一也君) 次に、水俣病資料館の展示について、順次お答えします。  まず、現在、資料館は改装や展示の改修が進んでいる。資料館の展示の基本姿勢は、人々の暮らし、水俣病の被害、水俣病における確定判決や最高裁判決及びその他数々の資料を正確に展示して来館者が学習し、水俣病や公害を考えていただくことだと思うがいかがかとの御質問にお答えします。  水俣病資料館は、水俣病を風化させることなく、公害の原点といわれる水俣病の貴重な資料を収集・保存し、後世に水俣病の教訓と経験を伝えるという目的のもと建設され、平成5年1月に開館いたしました。このようなことから、議員御指摘のとおり、数々の資料とともに、水俣病を正しく展示することが大前提でございます。そのため、水俣病問題が単に歴史としてではなく、今もなお解決していないという現状を、身近に感じていただくとともに、語り部講話を通して、水俣病が発する教訓を、来館者のさまざまな思いの中で、受けとめていただきたいと考えております。  そのようなことを踏まえ、今回リニューアルする展示内容の表現につきましては、さまざまな方面からの御意見を受けながら、主義主張にとらわれないよう、客観的な捉え方を心がけ、構成しているところでございます。  展示のコンセプトを子どもたちにもわかりやすいものとしたため、展示内容の粗筋部分を壁面に表現し、カウンター上の解説で補完するという展示手法をとっております。  現在のところ、写真や現物を配置した壁面部分と造形物は完成し、カウンター上に配置する解説文を、熊本県の協力のもと作成しているところであります。  議員が述べられますとおり、来館者が資料館において学習し、水俣病や公害のことについてしっかりと考えることのできる展示にしたいと考えております。  次に、1973年水俣病第1次裁判判決はどのような事実認定からチッソに加害責任があると判決しているか。また、2004年最高裁判所はどのような事実認定をもとに国と熊本県にも加害責任があると判決しているかとの御質問にお答えいたします。  1973年3月20日に熊本地方裁判所が出した水俣病第1次訴訟判決では、まず、水俣病の発症がチッソ水俣工場から放出されたアセトアルデヒド製造設備廃水中の有機水銀化合物の作用によるものであるとしました。そして、チッソの企業責任について、化学工場は、地域住民への危害を未然に防止するために、最高の知識と技術を用いて、安全を確保する義務があると指摘し、工場が調査、研究を尽くし、地域に起こった環境異変を適切に判断していれば、被害を食いとめることができたとして、総額9億3,700万円の賠償を命じたものであります。  また、2004年の最高裁判所判決は、規制を怠り、被害を拡大させた国と県の責任が確定したものであります。国は、昭和34年当時において、水俣湾及びその周辺海域の魚介類を摂取する住民の生命、健康等に対する深刻かつ重大な被害が生じており、死亡者も相当数に上っていることを認識していたこと、また、水俣病の原因物質がある種の有機水銀化合物であり、その排出源がチッソ水俣工場のアセトアルデヒド製造施設であったことを認識し得る状況にあったこと、さらに工場排水の定量分析を行うことは可能であったという状況にありながら、水質二法による手続をとらず、排水停止など必要な措置を行わなかったことが違法であり、被害拡大を防がなかったということであります。  熊本県については、国と同様の認識ができる状況にありながら、県漁業調整規則で、有害物の除去施設設置命令などの規制権限を行使しなかったという点を違法としております。 ○議長(福田 斉君) 野中重男議員。 ○(野中重男君) 2回目の質問に移らせていただきます。  最初の質問なんですけれども、平成5年に水俣病資料館は開館してスタートしているんですよ。実は、平成4年近くまで私も患者団体の事務局にいまして、約10年近くいました。そのときに、最初の資料館の検討委員会というのがあって、そこに私も患者団体の代表の1人として参加しておりました。つまり、平成5年に水俣病資料館がつくられるときは、水俣病患者団体を初め、多くの市民団体の代表がおいでになっていて、資料館検討委員会がつくられて、展示についてもいろんな案を求めながら、中身が検討されていったというのをよく承知しております。  少なくとも、今回も患者団体の意見を聞く検討会などをつくって、最後まで検討をされたらよかったんではないかなと私は思っています。答弁ありましたように、いろいろな方向から御意見を聞いたというのがありましたけれども、患者団体も、もう患者さんたち高齢化しておりまして、今動いている団体はそんな多くはないと思うんです。それぞれから意見を聞きながら、みんなで合意をつくっていく作業が必要だったんではないかなというふうに思うんですけれども、これについては、患者さんの意見は聞いたということなんですが、そうはされなかったというのは、どういうことだったのかなということをまず最初にお尋ねしたいと思います。  2点目は、検討会をつくらずに進めてこられたことについて、これまで幾つか成案の1つができ上がった時点で、患者団体にも示されたというふうに聞いております。その上で、こういう意見があるんですよ。我々の批判の対象の水俣病資料館にするのかという、大変厳しい意見が私のところにも飛んできました。私は、もう本当に慌てました。これはまずいというふうに思いまして、こういう意見が出されているということを聞いているんですけれども、これについては市役所のほうには届いているでしょうか。  また、患者団体からの批判の対象になる水俣市立の水俣病資料館であってならないと思いますけれども、どのようにこれは修復されていくんでしょうか、これが2点目であります。  3点目は、展示の最終的な成案ができてから、患者団体に説明すると言われているようですけれども、工事はどんどん進んでいます。私もこの前、工事中の資料館に行きまして、見てまいりましたけれども、まだ説明がされていないようであります。それで、これはいつごろされるのかというのが3点目であります。  4点目は、それぞれチッソや熊本県に、なぜ加害責任があるのかということが展示等で説明がないと、多くの人たちはチッソも賠償をしている、国、熊本県も賠償をしているということは御存じなんですよ。賠償している理由がわからないと、こういうことがあったのか、だから賠償するんだということが理解できて、再び公害を起こしてはならないという、そういう教訓をつくることになるというふうに思うんですよ。私が今聞いている範囲では、どうなのかちょっとよくわからない面もあるんですけれども、それらがわかる展示はされる予定でしょうか。  5番目です。公害事件では多くの方が被害者になっておられます。また、多くの被害者がそれに対して立ち上がっておられますし、多くの方々が関与されています。市立の水俣病資料館として個人の動きを描くのではなくて、全体像を丁寧に描くことが必要ではないかなと思いますけれども、これについてはどう考えられるでしょうか。  6番目は、今回の展示の修復については、国や熊本県などからいろんな援助しましょうというような手法とか名目等で、いろいろと勧奨されることはなかったのかということを実は危惧しているんです。確かに今回の改修についても総予算1億100万円ぐらいですけれども、県支出金が9,000万円近くですよね。水俣市の一般財源からの負担は200万円ですから、大半が国とか県からの支出金になっているんですけれども、お金をいっぱい出すところが、いろいろと物を言うというのが世の中の常なもんですから、そういうのがなかったのかどうかというふうに思いました。  以上、6点です。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  久木田福祉環境部長。 ○福祉環境部長(久木田一也君) 野中議員の2回目の御質問に順次お答えをさせていただきます。  まず、今回は患者団体や学識経験者の意見を聞く検討会などはつくられなかったのか。もし、それができないとしたら、その理由は何なのかということでございます。  今回の改修につきましては、水俣病問題に係るこれまでの情報量を減らすことなく、開館から二十数年の歴史的な経過と情勢の変化、そして水俣市の取り組みを加えるとともに、資料の内容について、見せ方を工夫し、子どもたちにわかりやすいものに改める、このような基本的なスタンスで検討を進めました。そのために、基本計画から実施設計、施工の段階で作業部会、あるいは企画委員会、専門家会議など、名称を変えながら、水俣病問題に係る学識経験者、水俣病の患者様、博物館関係者、行政、連携する施設関係者、教育者などさまざまな方々に検討会議のメンバーとして参加していただき、検討を行ってまいったところでございます。  2点目でございますが、検討会をつくらずに進めていること及びこれまで患者団体に示されたものに対して、患者団体から厳しい意見が出されていると聞くが事実なのか。また、水俣病患者団体から批判の対象になる市立の水俣病資料館であってはならないというふうに思うが、どのように修復するのか。このことにつきましては、水俣病資料館が改修を踏まえ、これから進めるべき点につきましては、交流というキーワードをもとに、地域の方々を含む市民の皆様や、水俣病の健康被害を受けられた皆様など、多くの皆様が、これまで以上に御来館いただく機会をつくっていくことだというふうに考えております。そのためにも、水俣病資料館が患者団体の方々にとって批判の対象となるような施設であってはならないというふうに思っております。  今回、患者団体の皆様への改修に係る説明につきましては、意見を効率よく集約し、可能な限り反映するため、ある程度のたたき台を作成してからのものというふうに考えておりましたので、壁面のイメージが整った状態で御説明させていただきました。  さまざまな御意見をいただく中で、壁面のグラフィックに反映できるものは改善し、そのほかはカウンター上の開設で対応することで整理させていただく旨、御意見をいただきました団体には改めて御説明申し上げたところでございます。  議員がお聞きになっておられるという厳しい御意見が、今も続いているということでございますならば、そのような御批判はできる限り解消できるよう、しっかりと御対応させていただきたいというふうに思っております。  なお、カウンター上の開設につきましては、現在作成中であり、内容について公開後も加筆、修正の対応ができるようになっておりますので、内覧会も含め、公開後も引き続き御指導いただき、修正等の対応を行ってまいりたいというふうに考えております。
     3点目でございますが、患者団体への説明、いつごろされるのかということにつきましては、議会や患者団体、御協力いただいた皆様には、一般公開前の3月下旬ごろに内覧会を開催させていただきたいというふうに考えております。  4点目でございますが、チッソや国、熊本県になぜ加害責任があるのか。それらがわかる展示は予定されているかにつきましては、壁面に隣接するカウンター上の開設で展示対応してまいりたいというふうに考えております。  5点目でございますが、水俣市立の水俣病資料館として、個人の動きを描くのではなく、全体像を丁寧に描くことが必要と考えているが、いかがかとの御質問につきましては、常設展示における内容につきましては、議員御指摘のとおり、全体像を丁寧に描くことが基本であるというふうに認識いたしております。  なお、水俣病資料館でこれまでも例年、企画展を実施しておりますが、その中で歴史に登場する人物や特定の事柄にスポットを当てたものを行っておりますので、個人の功績や特筆すべき事がらにつきましては、企画展として引き続き対応してまいりたいというふうに考えております。  6点目でございますが、今回の展示の改修において、国や熊本県などから展示方法の援助という手法でさまざまな干渉はなかったか。そういうことにつきましては、60年目の節目に絡めた語り部室の増築や、今回の改修などに係る事業費について、国・県は全体費用の9割を費用負担しておりますが、議員が御心配されるような干渉など一切なく、御支援・御協力をいただいているところでございます。  以上でございます。 ○議長(福田 斉君) 野中重男議員。 ○(野中重男君) 答弁をされたように、患者団体の意見だけ聞けばいいということではありません。事実をもとに市民のどなたもが納得できる中身の、あるいはいろんな団体とかも含めて、あるいは国とか熊本県が見ても、事実はこのとおりだよなという、最高裁判決だとか確定判決のとおり、きちっと描いてあれば、誰も否定のしようがないわけですから、そういう展示であってほしいなというふうに私は思っています。  それで、患者団体との関係なんですけれども、今、答弁の何番目かでおっしゃいましたか。一番最初におっしゃいましたか、専門家だとか、博物館の経験者だとか、いろんな人たちの意見も聞いたんだと。ある患者さんにもお話を聞いたんだということでしたけれども、結局患者団体には、個別にもあるいは団体としても、意見を聞いていないということですよね、というふうに私は聞きました。  たたき台をつくった上で患者団体に説明したというふうに言われるんですが、それを聞いた上で厳しい意見があるということを踏まえていただきたいというふうに思います。これは患者団体の方はこういうふうに言っているんじゃないんです。自分たちが取り組んできたことが紹介されていないからこれは批判の対象だとか、そんなちっぽけなことを言っているんじゃないんですよ。一番肝心な事実の展示について、その展示の仕方だとか、展示されている中身について本当にこれでいいんですかというような意見ですから、そこはよく意見等を聞いて修正すべきところは修正すると。みんなが納得できるようなものをつくっていくということで、努力をしていただきたいというふうに思っております。  最後に、ちょっとここは市長に伺います。  基本的な水俣市の姿勢を問いたいということで、お尋ねするんですけれども、広島や長崎の市長は、8月の原爆の日に市長が何を語るかということについては、原爆被爆者団体やあるいは個人及び市民、学識経験者など幅広い人たちに集まっていただいて、集団で検討していますよね。その上で、世界へのメッセージを毎年送っておられます。水俣病資料館の展示や運営についても水俣市がその全責任を負っているというふうに思うんです。水俣市の責任で展示するのが資料館だというふうに思うんです。水俣病資料館の展示についても、それこそ患者さんや患者団体との合意がないまま進めることはあってはなりませんし、またいろんな団体からも、これはもう事実はそのとおりだから曲げようがないというような、そういう合意のもとに進められるべきだというのは、今言ってきたとおりです。  水俣市はそういう選択をしていただきたいというふうに思うんですけれども、市長はどのようにお考えでしょうか。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 西田市長。 ○市長(西田弘志君) 水俣病資料館につきましては、議員おっしゃいましたとおり、水俣市の資料館として、責任は市が担っております。当資料館はいわゆる市民全体の財産として、存在をしているというふうに考えております。  展示資料の内容につきましては、事実を丁寧にわかりやすく解説をし、先ほどから言われるように、誰が見ても納得していただけるような客観性を持って表現することとともに、患者さんや患者団体の皆様の御意見はしっかりと耳を傾け、そして水俣病資料館運営に当たり、よりよい方向を見定めたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(福田 斉君) 次に、水俣川河口臨海部振興構想事業について、答弁を求めます。  本山副市長。    (副市長 本山祐二君登壇) ○副市長(本山祐二君) 次に、水俣川河口臨海部振興構想事業について順次お答えいたします。  まず、予算説明会資料では水俣川河口臨海部の道路整備を進めると書いてある。現在のこの道路の護岸はどのような状態かとの御質問にお答えいたします。  道路構造物の老朽化による機能低下の状況把握と既存施設の健全度評価を実施することを目的として、昨年度一次点検を行っております。その結果としましては、幅が数センチ程度の大きなひび割れが施設全体で確認されており、陸側から海側へ連続したものも多くありました。  ひび割れは、コンクリート内部への雨水や海水の侵入を招き、鉄筋腐食等を助長するおそれがあります。既にひび割れが進行している箇所もあり、内部の鉄筋が中性化や雨水の浸透、塩害により腐食し、発生したさびによってコンクリートの空洞が生じて、剥離・剥落、欠損も多く確認されています。  また、海面側に傾いた護岸が背面土圧によって押し出されて不同沈下が生じ、護岸にずれが生じている箇所も多く確認されております。今後も同様の変状が発生すると考えられ、擁壁自体の倒壊につながるおそれもあります。  総合的な評価としましては、対象路線のおおむね全区間において、ひび割れ、剥離・剥落、鉄筋露出、目地の開き、ずれなどの多くの損傷が確認され、コンクリートの劣化が著しく、強度も低いと推察されるため、補修による対応は困難であり、改築が望ましいという結果になっております。  次に、水俣と沖合に浮かぶ島との間には日奈久断層があると言われている。この断層の動く確率は幾らと言われているか。また、動いたときの最大震度は幾らで、どのくらいの高さで、どのあたりまで津波が打ち寄せると想定されているかとの御質問にお答えいたします。  地震調査研究推進本部による平成28年1月1日時点の主要活断層帯の長期評価概要によりますと、日奈久断層帯八代海区間ではマグニチュード7.3程度の地震が30年以内にほぼゼロ%から16%、50年以内にほぼゼロ%から30%、100年以内にほぼゼロ%から50%の確率で発生すると予想されており、国内の主要な活断層の相対的評価では高いグループとなっております。  また、平成23年3月11日に発生した東日本大震災を踏まえ、平成23年度から平成24年度にかけて熊本県が行った地震・津波被害想定調査結果によりますと布田川・日奈久断層帯で中部・南西部が連動して動いた場合、地震の規模はマグニチュード7.9、最大震度は6強と想定されております。津波に関しては、海面から波の最頂部までの最大波高が1.0メートルと想定されており、この津波により、白浜町の学校給食センター付近、牧ノ内の雨水ポンプ場付近、梅戸町の二子島及び港付近、袋の湯堂公園付近で一部が浸水する想定となっております。  次に、道路の地下及びその道路の陸地側の残渣プール群の内容物は確認されているのかとの御質問にお答えいたします。  道路の地下及びその道路の陸地側の内容物については、市といたしましては確認しておりません。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 野中重男議員。 ○(野中重男君) 護岸は一言で言っちゃうと脆弱状態であるということと、日奈久断層等のずれが起きる確立は国内の断層では高いグループであるというのが、いろいろな数字でお示しいただいたというふうに思います。  それで、2回目の質問なんですけれども、想定されているとおりの大きな地震と津波が来れば、私は護岸は崩壊するんじゃないかなということを大変心配しております。  そうすると、内容物が再び海に流れ出すことになるんではないかなというふうに思うんですけれども、これについては、どのように評価されているでしょうか、これが第1点であります。  第2点目は、今回、平成28年度の予算に入っているのは、5,500万円ぐらいです。ことしいろんなのが準備されて、本体工事が来年度か再来年度かになるんだろうと思うんですけれども、多額の費用が必要と考えられますが、今後の財源については、どのように想定されているでしょうか。  以上2点です。 ○議長(福田 斉君) 本山副市長。 ○副市長(本山祐二君) 野中議員の第2の御質問にお答えいたします。  まず、津波等により護岸が崩壊すれば、再び海を汚染することが考えられるのではないかということでございますけれども、確かに先ほどお答えしましたように非常に老朽化しておりますので、現在の護岸では地震等が起きた場合には、崩壊する不安というのはないとは言えないと思います。そのためにも、安全性の確保が大変重要なことでございますので、護岸を強化整備することで、市民の安心・安全につながるものと考えております。  次に、事業の財源についてでございます。これにつきましては、今いろいろ打ち合わせ、協議等を行わせていただいているところでございますけれども、国や県の補助事業等の対象となるように努めて、市の持ち出しになる部分も、可能な限り地方交付税等で措置される過疎対策事業債とか、そういうような起債が使えないかという形で、今検討を行っており、今後も市の負担を抑えられるよう努力していきたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 野中重男議員。 ○(野中重男君) 3回目の質問をします。  今回、この質問を準備するに当たって、過去の確定判決を中心に読み返しました。2004年の最高裁判決も読み返しましたし、そのほかの判決も読み返しました。その中に警察庁が起訴した、裁判を起こしたということです。それで熊本地方裁判所、福岡高等裁判所、最高裁判所まで行って確定した水俣病刑事事件判決というのがございます。そこでは、こういうふうになっているんです。  水銀化合物は、八幡プール群を通して海に排出されたというふうになっています。この確定判決の事実認定からすると、それこそ八幡プール群というのは、まだ水銀残渣が残っている可能性があるんですよ。それで、そういうことを前提なんですけれども、質問です。  百間町のほうの水俣湾のヘドロ処理工事は議会も参加して、県のもとにヘドロ処理検討委員会がつくられました。そこで厳重に監視しながら、工事を進められたというふうに先輩議員から聞いています。工事に当たっては、このようなものが必要なんではないかと、工事そのものをきちっと監視していく。安全な工法になっているかどうかを監視していくという、そういう機関も必要ではないかというふうに思いますけれども、これについては、今どのようにお考えになっていらっしゃいますか。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 本山副市長。 ○副市長(本山祐二君) 工事に当たっては、検討委員会等をつくる必要があるのではないかという御意見でございますけれども、今回の工事というのは、ヘドロ処理とはまた違います。そのため、今後、工事等の設計の中で、水環境や生態系等に十分配慮した検討を行ってまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ○議長(福田 斉君) 次に、所得が少ない保護者の保育料軽減について、答弁を求めます。  久木田福祉環境部長。    (福祉環境部長 久木田一也君登壇) ○福祉環境部長(久木田一也君) 次に、所得が少ない保護者の保育料軽減について順次お答えいたします。  まず、水俣市の保育料はどのような仕組みで徴収されているかとの御質問にお答えいたします。  保育料は、子どもの保育のために必要な費用である人件費、事業費、管理費等の一部を保護者の皆様に御負担いただくものです。1カ月の基本日数が25日で、1日11時間の保育を受け、3歳未満児はおやつ2食分と昼食代、3歳以上児はおやつ1食分と昼食の副食代を含めています。  子ども子育て支援法に基づき、保育料は、世帯の所得状況に応じた負担を基本とし、各世帯の市民税額の均等割額、所得割額をもとに毎年決定します。4月から8月までは前年度分の、9月から翌年3月までは当年度分の市民税額によって階層区分を認定し、利用者負担額(保育料)を決定いたします。  保育料の算定に必要な階層区分は、現在、A階層からD19階層までの24区分を設定しています。  その階層の認定は、児童と同一生計に属して生計を一にしている父母及びそれ以外の扶養義務者の市民税額の合計額によります。ただし、父母以外の扶養義務者については、家計の主宰者である場合に限ります。  家計の主宰者とは、父と母の収入の合計額が120万円を超えない場合に、同一世帯で父母以外の扶養義務者のうち、父母の収入金額の合算額を上回る者で、2人以上ある場合は収入金額が最多の者のことです。ひとり親世帯においては、父または母の収入金額が103万円を超えない場合に、家計の主宰者の収入金額を算定の基礎としています。  現行の本市の保育料は、保護者の負担軽減のため、国で定める基準よりも減額した金額に設定しています。階層区分についても、市民税額の所得割額で細かく区分し、国の設定する8区分に対して、24区分を設定し、より世帯の収入状況に合わせた金額設定としています。  なお、国の基準から減額した部分は、水俣市の一般財源で追加負担しています。  次に、現在の保育園児の数及び保護者の市民税の所得割額が3,000円までの人数と全体に占める割合は幾らかとの御質問にお答えします。  平成28年3月1日現在、水俣市に住所を有する保護者が養育する児童で、保育所に入所している園児数は813名です。このうち保護者の市民税の所得割額が3,000円までの園児数は、218名で26.8%を占めております。 ○議長(福田 斉君) 野中重男議員。 ○(野中重男君) 保育園児とかあるいは小学生、中学生、高校生まで、それぞれ若い方たちが、保護者として一生懸命育てておられるというふうに思うんですけれども、水俣市内の統計はありませんので、水俣市内の状況は正確には言えません。  全国統計等を使うしかないんですが、基本的には格差と貧困が進んでいるというのを一般的に言われています。政府統計ではどうか、国民生活基礎調査というのが行われておりますけれども、若者の2人に1人が非正規雇用になっている。ひとり親の貧困率は54.6%、OECD経済協力開発機構の中では最悪だというふうに言われています。  西日本新聞が2月16日から五、六回にわたって連載を行いました。見出しだけを申し上げます。生徒の食「配給」が命綱。何を配給しているかというと、生徒指導室にお米やカップ麺がある。それをもらいに来てリュックに入れて、そして家に持ち帰って食べている。もう一ついきます。制服買えず入学式欠席、公立中学校です。大体制服を買わなければいけないですよね、1万円とか1万5,000円だとかそういう値段がします。制服を買うにはつくっているお店に行って採寸してもらって体に合うのを買うんですけれども、そこに取りにいかずに、入学式を欠席という子も実は発生している。  中学校の修学旅行、就学援助制度があります。水俣はまだ10%近くだと思いますけれども、福岡あたりでは、私どもが議会運営委員会で視察に行きました嘉麻市というのがありました。ここは小学校、中学校の就学援助率が41%なんです。そこの例かどうかわかりませんが、中学校の修学旅行で、旅行費用だとかなんかは就学援助で出るんだけれども、新しい下着だとかパジャマが買えないということで、修学旅行を欠席という子どもが出始めている。いわゆる貧困の状況を西日本新聞、よく連載で掲載してくれたなというふうに思っているんですけれども、これが熊本県内の例なのか、福岡の例なのかというのはわかりません。出どころは書いてありませんからわからないんですけれども、いずれにしても極端な例かもしれませんが、こういうのがあるということなんです。それで格差と貧困が広がっているし、この社会がそのままこれが広がっていけば社会そのものが維持できるのかという、そういう危機的状況にもあるんだというふうに思います。  それで、市長の認識を、部長でもいいんですけれども、水俣市としての認識をお伺いしたいと思います。こういう貧困だとか、いろんな非正規の雇用だとかの拡大が、少子化を誘引しているというふうに私は思っているんですけれども、人口減少問題は、現代日本の重要課題というふうに私は思っているんですが、この辺については、認識はいかがでしょうか、これが1点であります。  もう1点質問をしたいと思います。  資料を幾つか紹介します。今、答弁のありましたように保育料というのは月額ですよね、月額幾らというふうに決まっていると思うんですけれども、非課税世帯、所得税均等割のみ及び所得割額が3,000円までの子どもが何人かということで、最初聞いたら、3,000円までの子どもが218人というふうな答弁をいただきました。これは全体の比率からすると本年の3月1日現在で26.8%という答弁だったと思います。去年の4月1日現在の比率は幾らかといいますと29.5%、平成26年は32.12%、平成25年は31.67%、平成24年は32.73%なんです。おおむね30%の世帯が所得税が1年間に300万円以内のところにいる。貧困の状態が30%保護者のところであるということを、これは示しているんではないかなというふうに思います。  それで、私も税務課に行っていろいろと教えてもらったんですけれども、所得税だとか市民税だとか、こういう出し方が非常に難しくて、何回聞いてもよくわからないというのがあったんですが、それでも大まかに言いますと、給与所得者の場合で、非課税というのは夫婦と2人の子どもがいて年間所得が128万8,000円以下の世帯ですよ。おおむねそれよりも少し多いかどうかということで、市民税が均等割だとか、あるいは所得割が1,000円だとか2,000円とか、3,000円だとかそういうふうに所得が少し上がるごとにちょっとずつ上がっていくという、そういう制度になっているということがよくわかりました。  それで、もう一つの角度からちょっと述べたいんですけれども、市民税の課税金額と保育料との関係なんです。言いますよ、非課税のところが保育料は月額7,000円です。市民税均等割が1万2,000円、所得割1,000円のところが1万4,000円、1,000円から3,000円の間の世帯のところが1万5,000円というふうになっておりまして、市民税8万円のところが2万8,000円、市民税14万9,000円のところが3万8,000円というふうになっているんです。個別に計算すると、もっといっぱい言えるんですけれども、市民税の上昇に合わせて、それに正比例するように保育料が上昇しているのかといったら上昇していないんですよ。一番わかりやすいのは、市民税の上昇に合わせて保育料も上昇するというのが正比例のカーブですよね。正比例カーブになっていないということですよ。保育料が極めて緩慢な上昇の数字になっているということが、私この間ずっといろいろと話を伺いながら、自分なりに計算してみて、それがよくわかりました。  水俣市の保育料が、保護者負担を減額するために、国が示している保育料よりも安く設定されている。その安くした分を一般会計だとか、過疎対策事業債も一部使われていますけれども、これは大いに評価したいと思います。平成24年からそうなっているんですけれども、評価したいと思います。  しかしもう一つ、あと一歩累進制の保育料にするということで、所得の少ない保護者の負担を軽減できるんではないかというふうに思います。どの子にもきちっと保育ができて、そして親がそれなりのものを食物も与えて、衣類も与えて、育てるというのが今は本当に大切なんではないかなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。  以上、2点です。 ○議長(福田 斉君) 西田市長。 ○市長(西田弘志君) まず、1つ目の格差と人口減少の問題の認識でございます。市としてというか、市長としての認識ですけど、格差社会というのはもう最近ずっと言われて、つい最近、テレビでアメリカのやつを見ていて、もう日本どころじゃなくて、格差がどんどん広がっている、ホームレスの方が物すごい数でふえているということで、びっくりしたところでございます。日本は今まで格差がなかった社会と言われていますけど、それがだんだんよくメディアでも取り上げられるようになっているのを見ると、やっぱり心配をしております。よく所得の格差イコール学力の格差みたいなことが、だんだんつながっているということが言われておりますけれども、そういったことは絶対あってはならないというふうに思っています。  市として支援するというところは、昨年は中学校までの医療費の無料化等をやっておりますけど、子育てをしやすいまちづくり全体を、やっぱり市で支援していくということをやっていくことが必要だと思いますし、そういった格差が出ないような社会づくりを、私たちは目指してやっていきたいというふうには思っております。 ○議長(福田 斉君) 久木田福祉環境部長。 ○福祉環境部長(久木田一也君) 続きまして、議員御提案ございました保育料負担の軽減につきまして、お答えをさせていただきます。  まず、保育所運営費に係る費用の状況につきまして、平成26年度の決算のほうで申し上げますと、総額で約8億円というふうになっております。このうち、利用者負担額が1億4,000万円、市の負担額は保護者負担の軽減額8,000万円を含めまして、2億2,500万円となっており、これを一般財源と過疎対策事業債で賄っております。利用者負担額を減らすということになりますと、市全体の負担がふえることになります。また、保護者負担分の負担割合を変えないとするならば、他の階層の保護者負担がふえることにもなります。さらに、所得がある程度多い世帯につきましては、各種行政サービスの負担金や徴収金をより多く負担していただいておりますので、保育料の累進性を進めることで、さらに負担がふえるということになります。  したがいまして、累進性の保育料負担軽減につきましては、慎重な検証を行って、対応を検討すべきというふうに考えております。 ○議長(福田 斉君) 野中重男議員。 ○(野中重男君) 確かに今答弁あったように、最初のところの市としての認識は、市長おっしゃったところはもうそのとおりで、お互いに努力しなければいけないなというふうに、特に私どもも議会としても行政に携わっていますし、この水俣の一員としてそういうものをしっかり正面から向き合って生きていかないといけないなというふうに思っています。  しかし、部長が今おっしゃったところですけれども、全部答弁が同意できるものかというと、そうではありません。それはもう自分でおっしゃりながら、そう思われたんではないかなと思うんですけれども、所得に対する保育料だとか各種の料金等の負担感なんですよ。10万円手元にある人が、500円のものを買うのと手元に1万円しかない人が500円のものを買うのとは負担感が違うでしょう。だから、それを考えると、そういうものを是正していこうというのが富の再分配の理論なんですから、20世紀に世界が積み上げてきた富の再分配理論じゃないですか。それが機能していないと、いびつな社会になって、社会構成そのものが維持できないということになるんだということで、この再分配機能というのをつくろうというのが出てきたんでしょう、平成20年度の頭にですね。そういうものが、いろんなところで格差がどんどん広がっている中で、特に貧困層が1つの大きな塊となっている状況の中で、今あちこちでいろんなことを考えないといけないのじゃないかなというのが、私が思っているところです。  それで、今回は保育料のことだけを提言申し上げましたけれども、そのほかにも水俣市で実施している、いろいろな施策があると思うんです。それも全部、所得に応じて大体負担するというふうになっているんですけれども、利用料だとかがちゃんと累進性になっているかどうかということを含めて、総点検して、それを今すぐ直すかどうかは別として、全体の流れはどうなっているのかということの点検をしながら、社会の流れ、あるいは水俣市としての姿勢を、今後どのようにつくっていくかということの材料づくりだとかは、もう始めていただきたいなというふうに思ったりしております。この辺についてはいかがお考えでしょうか。 ○議長(福田 斉君) 久木田福祉環境部長。 ○福祉環境部長(久木田一也君) 所得の再配分機能を進めることにつきましては、現状の検証、あるいは税法上の取り扱われ方などを慎重に検討する必要があるというふうには考えております。  野中議員の御提言につきましては、国等の動向を注視しながら、市が実施している施策につきまして、保育料を含めまして、できるところから見直しを行い、子育てしやすい保育サービスの提供を目指していきたいというふうに考えております。 ○議長(福田 斉君) 以上で、野中重男議員の質問は終わりました。  この際、10分間休憩します。                                午後2時38分 休憩                                ─────────                                午後2時48分 開議 ○議長(福田 斉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     次に、髙岡利治議員に許します。    (髙岡利治君登壇) ○(髙岡利治君) 皆様、こんにちは。  真志会の髙岡利治でございます。  3月11日は、東日本大震災発生から丸5年がたちますが、被災地の一日も早い復興といまだ仮設住宅での生活を強いられていらっしゃる方々に対しまして、心からお見舞いを申し上げます。  さて、今回は平成28年度の当初予算が計上されており、市長の所信表明の中にも市長任期4年間の折り返しである3年目の始まりで、新しい水俣のイメージを発信していくためのスタートの年としたい。また、環境と経済が両立し、市民が幸せを感じられる輝く水俣づくりを目指すとありますが、予算の中身を見ますと継続的な事業は幾つかありますが、新しいスタートの年に向けての大きな柱となる新規の事業がないように感じますが、いかがですか。  また、市長は今の議会はオール与党的な感覚をお持ちのようにも感じますが、もしそうであれば誤解のないように申し上げます。我々議員は、少なくとも私と志を同じにする議員は、市民のためにプラスになる予算や事業に対しては、執行部と協力をしながらやっていきますが、そうでないものに対しては、厳しくチェックをし、改善を求め、時には予算を否決することも議会として必要なことだと思っております。たとえそれが一部の市民から批判を受けようとも、信念を持って議員としての役割を果たしていくことこそが、今我々議員に求められていることなのだと思っております。  予算を通したら議会の役目は終わりではなく、その予算がどのように使われていくのかまで、きちんと責任を持ってチェックをしていくことこそが、健全な議会と執行部との関係であるということを申し上げ、以下質問いたします。  1、平成28年度施政方針について。  (1)基本方針について。  ①、新しい水俣のイメージを発信とあるが、どのようなイメージを発信するのか。また、今までのイメージはどのようなイメージを持っていたのか。  (2)地方創生の推進について。  ①、具体的にどのような内容を推進するのか。  (3)環境首都水俣創造事業について。  ①、肥薩おれんじ鉄道水俣駅前広場の再整備事業とあるが、整備内容はどのようなものか。  (4)水俣病問題への取り組みについて。  ①、地元自治体として幅広い対応が求められるとあるが、被害者、市民、国・県、そして企業に対して、どのような対応をしていくのか。  ②、ことし1月1日の新聞記事に熊本県が水俣病提訴打診とあるが、県の動きと内容についてどう思うか。  (5)活力あるまちづくりについて。  ①、産業振興に関して、水俣産業振興戦略2015に基づき、市経済の活性化を目指すとあるが、具体的にどのような戦略か。  ②、観光振興について、新たなイメージ戦略の構築と水俣への誘客を図るとあるが、湯の児、湯の鶴温泉及びバラ園との関係性と山海館跡地についての考え方とは。  (6)子育てしやすいまちづくりについて。  ①、子ども子育て支援金とウッドスタート事業とは。  (7)社会基盤の整備について。  ①、2月27日に南九州西回り自動車道津奈木インターチェンジが供用開始となり、新幹線全線開業とあわせて、観光客の呼び込み、産業の立地、市民生活の向上、地域の活力を高める施策を進めるとあるが、具体的な内容は。  2、木質バイオマス発電事業について。  ①、平成27年9月議会において、この事業の進捗状況を質問したが、新しい年度を迎えるに当たり、現在の状況と市のこれまでの対応は。  以上で、本壇からの1回目の質問を終わります。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  西田市長。    (市長 西田弘志君登壇) ○市長(西田弘志君) 髙岡議員の御質問に順次お答えをいたします。  まず、平成28年度施政方針については私から、木質バイオマス発電事業については産業建設部長からそれぞれお答えをいたします。  初めに、平成28年度施政方針について、順次お答えをいたします。  まず、基本方針として、新しい水俣のイメージ発信とあるが、どのようなイメージを発信するのか。また、今までのイメージはどのようなイメージを持っていたのかとの御質問にお答えをいたします。  今議会の冒頭、平成28年度施政方針として、市政運営に当たっての所信を述べさせていただきました。その中で、新しい水俣のイメージ発信に取り組み、水俣を盛り上げようという機運を高めていきたいということを申し上げました。世界に類例のない公害と、それに伴う地域社会の疲弊などを経験した水俣市民は、これを貴重な教訓として、環境という新しい物差しで地域を見詰め直し、市民の力を結集して、環境モデル都市づくりに取り組んでまいりました。  近年、環境首都みなまたの力強いイメージ発信によって、今や水保市は、環境を大切にするまち、環境に取り組むまちとして全国に広く認知され、多くの人々が環境学習の目的で訪れるまでに至っております。私は、この環境首都みなまたのイメージをさらに一歩進めて、環境と経済が両立し、市民が幸せを感じられる輝く水俣づくりを目指して、市民協働の精神で新たなまちづくりに取り組んでいきたいと考えております。そのため、まずは地域の資源、独自性、強みを生かした地域プロモーション、情報発信の取り組みに力を入れ、新たな地域イメージづくりにつなげてまいりたいと考えております。  例えば、初恋のまちづくりの取り組みもその一環であり、村下孝蔵さんの代表曲初恋や、水俣湾に浮かぶ恋路島、エコパーク親水護岸の恋人の聖地など、恋でつながるコンテンツの活用を図り、ポッドキャストの初恋ラジオドラマや、住民が出演するテレビCMなどで情報発信を進めながら、水俣高校の生徒さんを初め、多くの方々に参加していただいて、各種イベントの企画などを進めています。  また、環境首都みなまた創造事業では、水俣環境アカデミー構想として、国内、海外の教育・研究機関とのネットワークの形成を進めており、環境学習の拠点として教育・研究活動を推進しながら、地域交流活動に取り組み、その成果を地域の活性化に生かす知の拠点というイメージの形成も進んでいます。  その他、環境に取り組むまちとしての水俣のイメージをさらに進めて、食の安心安全の取り組みを進め、かんきつ類やサラダたまねぎ、みなまた茶、豊かな海産物などについて、安心安全な水俣ブランドの確立にも取り組んでおります。  このような取り組みにより、これまで築いてきた環境首都みなまたのイメージに加え、楽しい時間を過ごす水俣、おいしいものを食べる水俣、ゆっくりとくつろぐ水俣などといった新たなイメージを発信してまいりたいと考えているところであります。  また、今までのイメージとはどのようなイメージを持っていたのかとの御質問でございますが、地域のイメージとは、気候風土、自然環境、住民、そして、さまざまな出来事などが相まって形成される総体的な印象であると考えております。  歴史を振り返りますと、水俣で、そして全国のそれぞれの地域で、地域イメージの変遷は、好むと好まざるとにかかわらず起きてきたことであります。明治の半ばまで、製塩業、ハゼの実の生産などで知られ、肥薩国境の交通の要衝に位置する小村であった水俣。明治の終わり、チッソ株式会社の前身となるカーバイド工場の進出と、その後の急速な発展の中で、殖産興業、近代工業化社会の発展という価値観と結びついて、熊本県南の新興工業地域として、力強くイメージづけられた水俣。昭和30年代以降、環境汚染の深刻化と水俣病問題の発生とともに、公害、環境汚染の地としてイメージされるようになった水俣。そして、環境創造、もやい直しの取り組みを経て、環境首都みなまたの力強いイメージ発信によって、環境を大切にするまち、環境に取り組むまちとして認知された水俣。これまでの水俣のイメージとは、これらさまざまなイメージのまじり合ったもの、重なり合ったものであると思います。できれば、一人一人の心にある水俣のイメージの上に、もう一つ新しいみなまたのイメージを積み上げることができればと考えております。  次に、地方創生の推進について、具体的にどのような内容を推進するのかとの御質問にお答えをいたします。  平成26年11月のまち・ひと・しごと創生法の制定から、政府は、地方創生の推進を最重要課題として位置づけ、日本全体の人口の将来展望を示す長期ビジョンとそれを踏まえた今後5カ年の政策の基本方針である総合戦略を策定して、地方との連携を図りながら、地方創生の推進に取り組んでまいりました。  この間、本市においても、国の平成26年度補正予算において措置されました消費喚起・生活支援型交付金、地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金を活用して、さまざまな事業に取り組んできたところであります。  このような中、本市では、施政方針でも申し上げましたように、平成27年10月に、平成27年度から31年度を計画期間とする水俣市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定いたしました。これは、本市の地方創生実現に向けた取り組みの基本戦略と位置づけられるもので、第5次水俣市総合計画・第2期基本計画や、熊本県の第6次水俣・芦北地域振興計画などとの整合を図りながら、水俣を支える産業づくり・安定した雇用の確保、水俣で夢をかなえる人材を育てる・呼び込む、水俣で結婚・出産・子育ての希望をかなえる、誇れるふるさと・みなまたをつくるの4つの基本目標を掲げて、それぞれに施策の基本的な方向性、数値目標を設定し、具体的な事業、成果目標等を明記したものとしております。  今議会に提案いたしました平成28年度水俣市一般会計当初予算におきましても、この基本目標に沿った事業を盛り込んでおりますが、地方創生の取り組み、イコール水俣市の地域活性化の取り組みであり、いわば全ての取り組みが地方創生につながるものと考えております。  そこで、地方創生の取り組みの具体的な内容として、幾つか例を挙げさせていただきます。  まず、移住定住促進のための取り組みとして、地域おこし協力隊員3名の設置を予定しております。若者の新しい視点で、水俣の魅力を見詰め直し、地域の活力を呼び起こしてくれるような活躍を期待しているところであり、地域コミュニティーの活性化、交流人口の拡大に加え、新たな視点から事業を起こす、起業の促進など、さまざまな可能性を秘めているものと考えております。  また、環境首都みなまた創造事業では、拠点施設である水俣環境アカデミアがほどなく完成の運びとなっており、平成24年度から検討を進めてまいりました水俣環境アカデミー構想が、いよいよ実現に向けて動き出します。  国内、海外の教育研究機関とのネットワークを形成し、環境学習フィールドという本市の強みを生かして、大学関係者、海外の研修生の受け入れなどを行いながら知の拠点づくりを進め、さらに、教育・研究活動、連携・交流の成果を、地域の課題解決に活用し、地域活性化に生かす体制づくりにも取り組んでまいります。  ふるさと大好き寄附、いわゆるふるさと納税制度については、利便性の向上を図りつつ、新たな効果を生み出すためのシステムの見直しを行います。カード決済での寄附を可能とするほか、お礼の品を充実してカタログから選べるようにし、水俣市の物産を大いにアピールする場としても機能するものとしたいと考えております。  次に、環境首都みなまた創造事業についての、肥薩おれんじ鉄道水俣駅前広場の再整備事業とあるが、整備内容はどのようなものかとの御質問にお答えいたします。  水俣の玄関口として、また、環境首都水俣としてふさわしい景観をつくり、駅やバスの利用者及び周辺住民の利便性の向上や機能のアップ、防犯・安全性の向上を図っていくために再整備を行います。現在、駅前広場は、北側に駐輪場とベンチや植栽があり、南側に駐輪場とバス停留所等があります。北側につきましては、照明がついた屋根つき駐輪場として整備し、雨天時や夜間でも利用しやすいものにしていきます。南側については、駐輪場を廃止し、これまで、道路上にバスが停車し、乗降していたものが、広場内まで進入できるようになることで、道路の渋滞の緩和を図り、見通しをよくします。また、バスの待合室の充実を図るため、観光掲示板の設置や、照明の設置など考えております。その他、広場内にベンチや植栽などを行い、休憩ができる場所としても整備いたします。  全体としては、昨年4月に改修された水俣駅舎との一体感が出るように、色調を合わせ、県産材を多く取り入れたものにしていきます。また、防犯・安全面に考慮し、照度不足の水銀灯をLED照明にかえます。  次に、水俣病問題への取り組みについてのうち、地元自治体として幅広い対応が求められるとあるが、被害者、市民、国・県、そして企業に対してどのような対応をしていくのかとの御質問にお答えいたします。  まず、被害者への対応としましては、国・県、チッソにおいて医療費や療養費の負担、生活支援、入所施設の整備といった日常生活の負担が解消できるよう、また、将来への不安が解消できるように支援が行われております。市としましては、水俣病相談窓口を設置し、認定申請や生活相談など患者や市民からの相談に対応しております。  今後とも被害者、市民の皆様からのさまざまな御意見や、チッソへの継続支援等について引き続き国・県等に伝えてまいります。  また、企業への対応につきましても、現在、地域経済の振興を図るため、交流人口の増加や、雇用の場の創出など産業振興に力を入れているところであり、地場企業や地域経済の活性化を進めてまいりたいと考えております。その具体的な取り組みにつきましては、次の御質問である活力あるまちづくりについての中でお答えさせていただきたいと思っております。  次に、ことし1月1日の新聞記事に熊本県が水俣病提訴打診とあるが、県の動きと内容についてどう思うかとの御質問にお答えをいたします。  先ほど、野中議員の御質問にもお答えをいたしましたが、この件について、熊本県に確認したところ、記事にあるような県からの働きかけは一切ありませんとの回答でございました。  次に、産業振興に関して、水俣市産業振興戦略2015に基づき、市の経済の活性化を目指すとあるが、具体的にどのような戦略かとの御質問にお答えいたします。  本市の産業を取り巻く環境は、年々厳しさを増していることは議員御承知のとおりでありますが、特に経済活動を支える若者の流出は喫緊の課題であります。  また、平成23年度に実施いたしました地域経済循環分析では、市外から獲得したお金が地域内で十分に還流しておらず、市外へ流出していることも明らかとなりました。このような背景を踏まえて、本市では、平成27年3月に今後5年間の市の産業振興の基本指針を定めた水俣市産業振興戦略2015を策定し、取り組みを始めております。  本戦略では、市内事業者の事業創造力を高める取り組みに加え、事業者間の連携・協力を促す取り組みや仕組みづくりを進めることとしております。  これは、1つの事業者では難しい事業でも、複数の事業者が、それぞれの強みを生かしながら連携して事業内容を広げることで、外貨の獲得と地域内での資金循環の活性化を図ることを目的としております。そして、これらの取り組みを続けることにより、次世代を担う地域の若者の確保や優秀な人材を引きつける仕事が生まれる、魅力的なまちの創造を目指すこととしております。  具体的な取り組みといたしましては、今年度から市内の経営者を対象に、自社利益のみならず周囲の事業者等との関係性や利益にも配慮した経営について、実際の事業を材料として学ぶ経営塾四方よし経営の学び舎や、先駆的な企業経営者を招いての講演会イノベーションセミナーなどを実施し、成果を上げております。また、これまで個別に行われていた事業者支援については、情報共有などをスムーズに行えるよう、商工会議所を初め、金融機関、みなまた環境テクノセンター、市により、産業育成プラットフォームを設置し、支援の取り組みを推進いたしております。  もう一つの課題であります若年者の流出に歯どめをかける取り組みといたしましては、本市で初の試みとして、市内の事業者が水俣高校生に向けて自社PRを行うおしごと説明会や、高校の先生と事業者の若手社員とが対話するおしごとダイアログを開催し、市内の事業者への就労促進に向けた取り組みを進めておるところでございます。  これらの取り組みの結果、市内事業者による第二創業の創出や、水俣高校卒業生の地元就職率が、平成26年度と平成27年度を比較した場合、26%から33%に向上するなどの成果が上がっております。その他、異業種間での連携による新事業展開に向けた動きも見られ、新たな事業へのチャレンジの機運が高まりつつあります。  平成28年度におきましても、地元事業者との意見交換を行いながら、これらの取り組みを引き続き継続し、本市経済の活性化に努めてまいりたいというふうに思っております。  次に、観光振興について、新たなイメージ戦略の構築と水俣への誘客を図るとあるが、湯の児、湯の鶴温泉及びバラ園との関係性と山海館跡地についての考え方はとの御質問にお答えをいたします。  本市では、これまで平成22年3月に湯の鶴観光振興計画を、平成23年3月には水俣市観光振興計画を策定し、それに基づくさまざまな事業を実施してまいりました。また、エコパーク水俣に関しては、バラ園の整備や、春・秋のローズフェスタの実施、スポーツ合宿等の誘致等を行ってまいりました。その結果、湯の児、湯の鶴とも徐々に観光入り込み客数は増加し、平成25年の湯の鶴及び市街地へ入り込み客数は、平成10年以降最高を記録しております。しかし、昨年から国内の多くの自治体において、国からの交付金を活用したさまざまな観光PR、観光誘客事業が行われております。  そこで、本市においても新たなイメージ戦略の構築と水俣への誘客を図る事業を展開する必要があると思っております。  これまで、水俣市では、観光誘客のためハード整備やソフト事業を行ってきましたが、それらを活用するとともに、水俣のさまざまなジャンルで活動している人々、サラダたまねぎ等の特産品、各地域や名所など、ひと・もの・こころを素材として、それぞれのストーリーを取りまとめ、新たなイメージ戦略で観光振興を図っていきたいと考えております。  また、湯の児、湯の鶴地区には、温泉旅館がありますが、その地域の特性を生かし、例えば、湯の児ではダイビング等のマリンスポーツを、湯の鶴ではトレッキング等と宿泊を組み合わせたツアーの造成を行っていくとともに、今後、それらのアクティビティーのイメージを発信していきたいというふうに思っております。  エコパーク水俣バラ園につきましては、熊本県を代表するバラ園として、熊本県だけでなく鹿児島県でも認知されてきております。今後は、バラ園に来られた観光客が宿泊につながるよう、湯の児・湯の鶴温泉の魅力発信、PRを行っていきたいと思っております。  湯の児の山海館については、水俣市を代表する温泉旅館でありましたが、昨年4月に倒産をいたしました。跡地については、さまざまな方向性を視野に入れ、関係機関と連携しながら、有効活用に向け取り組んでおり、これまで、数件の問い合わせ等がありました。しかし、建物の耐震等の課題が残っており、現在のところ活用のめどが立っておりません。  次に、子育てしやすいまちづくりについての子ども子育て支援金とウッドスタート事業とは、との御質問にお答えいたします。  人口減少と少子化が進む中、子育ての環境整備は重要な施策だと考えており、このため水俣で子どもを産んでみたい、育ててみたいと思われるまちづくりを目指しています。  そこで、新年度から水俣市に住所がある新生児・保護者に対し、子育てに係る経済的な負担の軽減や豊かな心を育み、子育てに役立ててもらうことを目的として、子育て支援金と新生児に木製玩具を祝い品として贈るウッドスタート事業を開始します。  支援金については、新生児の育児支援として3万円を予定しております。祝い品については、可能な限り、地元産の木材や市内事業者の製作による玩具の提供を検討しているところであります。  ウッドスタート事業は、子どもたちが木のぬくもりを感じながら、楽しく豊かに暮らすことができるようにしていく取り組みであります。そのため、事前に木製玩具に対するニーズ調査を、こどもセンターを利用されている保護者20名に実施したところ、木製は温かみがありよいが20名、いただけるものであればうれしいが16名、できれば購入したいが4名で、木製玩具に関心が高いことがわかりました。  本市は、誰もが安心して生み育てられるまち水俣を基本理念としており、地域が一体となって、みんなで子育てを応援し、親子が生き生きと暮らせるような子育て支援や安心・安全に子育てができる環境づくりを目指して、なお一層努力していきたいと考えております。  次に、社会基盤の整備について、2月27日に南九州西回り自動車道津奈木インターチェンジが供用開始となり、新幹線全線開業とあわせ観光客の呼び込み、産業の立地、市民生活の向上、地域の活力を高める施策を進めるとあるが、具体的な内容はとの御質問にお答えをいたします。  社会基盤整備の中で、特に平成30年度には、南九州西回り自動車道も水俣インターチェンジまで供用開始予定で、国も着実に工事を進められております。  水俣インターチェンジの供用開始は、本市にとっても観光や産業、市民生活にとって、重要なターニングポイントになることだと考えております。この機会を絶好の機会と捉え、交流人口の増加や地域経済の活性化につなげていきたいと考えております。  今後ますます広域での移動が可能となり、地域間競争も激しくなってきますので、これまで申し上げてきました水俣市産業振興戦略2015や、水俣市まち・ひと・しごと創生総合戦略などを着実に実行することで、差別化を図り、地域活性化を進めてまいります。 ○議長(福田 斉君) 髙岡利治議員。 ○(髙岡利治君) それでは、大分時間を使っていただいたので、2回目の質問をさせていただきます。  今回は、平成28年度の当初予算ということで、この1年間のスタートということなもんですから、市長の施政方針演説、所信表明ということで、その中から質問内容を抜粋させていただいたんですけれども、(1)から(7)までと非常に多いもんですから、いろいろ絞り込んでいきながら、この中から2次質問、3次質問をさせていただきたいというふうに思っております。  まず、(1)の基本方針については、(2)の地方創生の推進というところにもリンクするのかなと。この基本方針については、全般的な取り組みというようなものも含まれており、これは(7)までいろいろ広がっていくのかと思いますので、この(1)(2)については、ちょっと1つだけ質問させていただきますけれども、先ほど市長からもありましたように、ポッドキャストのラジオドラマ、これに関して先ほど答弁がありましたが、実際、執行部の方々で聞かれた方いらっしゃいますか。  少数意見ですね、ありがとうございます。  私もちょっと聞かせていただいたんですけれども、内容は3部構成になっているということで、初恋のまちづくりに関連してCMもやっていますね、今。  それで、ポッドキャストのラジオ放送を通じての初恋のイメージを発信するというドラマだと。これは3部構成で、今1部が2月25日くらいから配信されているということで、私も聞かせていただいたんですけれども、なかなか今、昼ドラマでもないような非常に中身が重たいと私は感じました。いろいろ御意見はあると思うんですよ。これが2部、3部になれば、最終的に初恋のイメージということでつながっていくんだという、当然そういうストーリーなんでしょうけれども、1部だけを聞いた中では、非常にすさんだ家庭の、父ちゃんはもう仕事もしないで昼間から酒飲んでいる、子どもは親を親とも思わないような言葉遣いで親に反抗すると。何かそういうストーリーから始まっていくんですけれども、それが最後ハッピーエンドになるんでしょう。やはりそれを最初にストーリーを全部考えた方はそういう流れがわかっているから、取っかかりはそれでもいいんでしょうけど、やはり知らない人が聞いたときに、じゃこれを2部、3部聞いて、本当に初恋のイメージに結びつけられるのかなという思いがあったんですよ。  ですから、これはちょっと中身は、当然発信する前には市のほうでも検討をされたり、制作会社あたりがつくったんでしょうけど、そういうことを市のほうでも中身はチェックはされたのかどうか、これを1つちょっと質問させていただきたいと思います。  それと、地域おこし協力隊、これに関して、先ほど3名、平成28年度採用するということになっているんですけど、ホームページのほうには今、久木野に地域おこし協力隊の1名の募集が載っているんです。なぜ1名だけしか載せていないのか。できれば、せっかくならば3名一緒に応募をしていただいて、やはり応募する側としても1名しかない狭き門よりも、3名いたほうが応募する側としても門戸が広がるんじゃないかなと。そういういろんな諸条件があるんだろうとは思うんですけど、それは行政側の都合なのか、やはりあくまでも地域おこし協力隊ということで、募集をするんであれば、そういうことも含めてやらなかったのかなという、この2点をここの部分では質問をさせていただきます。  それから、(3)の環境首都水俣創造事業に関してですけれども、これは駅前の周辺の再整備ということで、午前中の中村幸治議員の質問でも答弁がありましたけど、私もこの駅前の再整備ということで、あそこは肥薩おれんじ鉄道の水俣の玄関口ということで、昔から使われているところですし、できれば、あそこのマーケットも含めたところで、やはり開発をするほうがいいんじゃないかなと、駅前のですね。中村幸治議員の答弁の中でありました、あれは民地だから、民間のほうでしてくれればという話だったんですけど、そうじゃなくて、やはり先ほどの中村幸治議員もそうです、私はあの答弁を聞いたときに、だから行政としては、あそこをじゃ再整備するに当たって、ちょこちょこっと手直しをするということではなくして、ああいうマーケットも含めた中で、あそこの一体を整備するような構想がないのかどうか、市として。道路でもそうですよね。当然、道路にひっかかれば、民地であろうが私的な所有地であろうが、やっぱりそこを買収するわけでしょ。だから、あそこも今は当然民地であるけれども、じゃ市がそういう構想を立ててやれば、そこを土地を買収して、行政として整備をするということも可能なんだから、そういう方向での考え方はないのかということをまず1点、そこでは質問をさせていただきます。  それから、それに関連して、駅の利用時間の件も出ていたんですけれども、あそこもせっかくきれいになって、4月からは、ななつ星が停車するという非常にいい方向でやっているのにもかかわらず午後8時までしか使えないと、非常に残念なことですね。  私も去年の9月か10月ぐらいに直接市長にお願いに行きましたよね。でも、きょうの答弁の中では12月議会で塩﨑達朗議員の答弁があって、それから肥薩おれんじ鉄道の株主総会か何かのときに言ったということだったので、じゃ私が直接言っても動いてくれないんだなって、何か寂しい気持ちになって、非常にあれを聞いていて、何かもうこの一般質問もテンションが下がっちゃったんですけど、これは地元とか利用される方からの本当に切実な願いだったんですよ。それを直接私は市長にお願いに行ったんですけれども、その後すぐ動いていただいたのかどうかわからないんですけど、多分12月の議会があったから、しょうがないなということで動かれたのかなと思うんですが、とにかくそういうところをもう少しスピーディにやっていただきたいなというふうに思います。これはもういいです、要望で。ここは、マーケットの件だけで結構です。
     それと、4番目の水俣病問題への取り組みについてというところでの質問なんですが、①のどのような対応をしていくのかというところは、今までと同じような形で取り組んでいくということもありました。私が一番非常に懸念しているのは、②の新聞記事に熊本県が水俣病提訴打診という記事が載っておりました。名前も出して構わないんでしょうけど、西日本新聞さんのことしの1月1日、熊本県が水俣病提訴打診という記事が載っておりました。  ちょっと部分的に紹介させていただくと、裁判に参加していない鹿児島県の有力被害者団体に提訴を起こすよう熊本県が打診していたことがわかったと、こういう記事でずっと始まっていくんです。これを見たときに、きょう先ほどの野中重男議員の中の質問でもありました。県に問い合わせたところ、そのような事実は一切ない、動きはないという県の返事だったということなんですけれども、私がここで一番市長に尋ねたいのは、じゃ県がないと言ったからそれで終わりなのか。こういう今回の一般質問の中で、こういう通告があって、こういう記事が載ったからということで初めて県に問い合わせをされたのか、それともこの記事がことしの1月1日に載った時点で市として何らかの動きをしたのかどうか、新聞がここまではっきり書いているということは、それなりの取材をしてると私は思うんです。じゃ県がそういう事実はないと言ったということは、この新聞記事がうそということになるんですよ。であれば、当然訂正もしなければいけないでしょうし、そういうこともない。であれば、それをちゃんと確認する作業を市はやったのかどうかというのが質問として1点。  今言ったように、今回の質問があってから動いたのかというのと、この記事が出たときに、きちんとそういう対応をしたのかどうかということをあわせて質問として1点、お聞きします。  それから、今後、水俣市としてこの問題を独自に、この事実関係を調査する気があるのかないのか。ただ県の言われたとおり、これで終わってしまうということなのか、そうではなくして、本当にこういう事実があるのかどうかというのを、もう一度市としてきちんと事実関係を調査する気があるのかないのか。これは本当に大きな問題ですよ。こういうことを県がこういう形で動いて、提訴を打診するというようなことを本当にやったというんであれば。事実関係をしっかりと確認して、どうなのかということは市としては確認する責任があると私は思います。そうしないと、市民にとっても、この問題は大きな問題だと思いますので、そこも含めて質問をいたします。  それから、活力のあるまちづくりに関しては、先ほどから言われたように、こういう産業振興、経済振興というのは、非常に今の水俣にとって大事な問題ですから、いろいろ皆さんも質問をされていますので、これはもう今後また質問していくということで、これはもう1次質問だけで終わらせていただきます。  それから、(6)の子育てしやすいまちづくりということで、子ども子育て支援の部分なんですけれども、出産時に一時金3万円を支給されると。子を持つ若い親にとっては大変ありがたいことだと思うんです。それと一緒に、新生児に木の玩具、おもちゃをプレゼントしますよと、先ほど、こどもセンターか何かで統計をとられたら、木のおもちゃはぬくもりがあっていいとかいう方が20名ぐらいいらっしゃったと。もらえるものであれば、いただければという方が16名と。買いたいという人は4名だったと。要するにただでくれるんだったら、もらってもいいよという感じなのかなと、私には聞こえたんですけれども、予算づけの中で、1個約6,000円程度、5,900円ぐらい予算づけがされていましたが、じゃその6,000円の木のおもちゃを新生児に上げて喜ばれる方もいらっしゃるでしょうけど、何かもうちょっと違った形での使い方もなかったのか。例えば、本当に実用的なおむつに使えるような券であるとか、ミルクを買うための券であるとか、そういうものにちょっと変わった、自由に子どもに対して使えるような、そういったものにしてもよかったんじゃないかなというふうには思うんですけれども、その辺はどうお考えでしょうか。ですから、もうそれでスタートするのか、それとも中身をもうちょっと検討する余地が残っているのかどうか、それを1点お伺いします。  それから、(7)の社会基盤整備です。これに関しては、先ほどの市長の答弁にもありましたように、これは重要なターニングポイントだというふうに思っております。南九州西回り自動車道が今度津奈木インターチェンジが供用開始になって、これは新幹線が開業したときも新幹線の新水俣駅周辺とか、湯の鶴・湯の児の観光であるとか、バラ園であるとか、そういうところと関係して流動人口なんかをどうするんだという話もあったんですけど、こういうことは非常に大事なことなんで、今後これはしっかりと、また私も状況を見ながらしていきたいと思っておりますので、これは一応先ほどの答弁の中で御説明があったので、よしといたします。  以上、質問よろしくお願いします。 ○議長(福田 斉君) 西田市長。 ○市長(西田弘志君) こちらで7点質問を確認させていただきました。2点ほど担当部長からもちょっと答弁をさせていただきます。  2点は、地域おこし協力隊がなぜ1名かというところは総務企画部長、それと問い合わせをしたかは福祉環境部長のほうからお願いいたします。  まず、ポッドキャストですね。その前に、オール与党ではないかという認識を持っているのではないかというのが最初にございましたが、今全然そういうことはございません。逆にオール野党じゃないかというぐらいの思いで厳しい質問を受けておりますので、そのくらいの認識でございます。  ポッドキャストにつきましては、聞いていただいて本当にありがとうございます。最初、これを始めるときに、市の職員、ほとんど知りませんでした。ポッドキャストって何ですかというお話でございました。私はこういうのが好きで、こういうラジオも5つぐらいは毎週聞くようなものを持っております。そういったものが皆さんに浸透していないところでございますけど、日本中見ますと、ポッドキャスト、いろんな方が何十万という作品がございます。その中で、こういったものを、ニッチなところを、私たちはやっていかないといけないというような思いがあります。その中で、初恋をこういったものでやらせていただくことは、これをやることによって、これと付随して、初恋の恋人の思い出を募集したら400件以上来ましたし、それを探す企画を立てましたら、全国版で2社、朝からありました。これはもう全国からというか、自分の知り合いからもメールが来ますし、知り合いには、東京にいる親戚から、水俣はいろんなことをしよっとやねという電話があったというふうにも聞いておりますし、あれを有料のCMで換算しますと、もう何千万円というふうな効果があったというふうに、私たちはそういった企業さんからも聞いております。  ポッドキャストにつきましては、担当課にもう任せております。内容が上がってきたものにつきましては、私もちょっとは聞きましたが、最終的には3部構成になっているので、最初がどういったもんか、最後にハッピーエンドに終わって、最後じーんと聞かれた方が納得されるような内容になればいいのかなと思っておりますので、それを一個一個手直しするようなことはやってはおりません。プロレスと一緒で、最初やられたほうが最後盛り上がるというふうな思いもございます。  それとマーケットの開発についてですが、やはりそれを全体的にやったほうがいいんじゃないか。中村幸治議員からもありました。駅をきれいにするときに、やっぱりあそこは一番目につきますので、市が予算があれば、買い上げてでもやりたいというふうな思いは個人的にはあります。やっぱり財源を考えたときに、今大体営業もやっていらっしゃるところを立ち退いてもらって買うなんてことは、もう普通に考えたときに莫大なお金がかかる、それはもう普通に考えてわかられると思いますけど、あいている土地じゃなくて、いらっしゃるところを立ち退きからといったら、物すごいお金がかかるというのは十分認識をしております。現時点では当然やっぱり一緒にやりたいという気持ちはありますけど、今の財源を考えますと、水俣市であそこを買い上げて、開発するとかいうのは申しわけないんですけど、今のところは頭にはございません。そして、問い合わせについては、福祉環境部長からですね。  それと、今度は西日本新聞の記事でございますけど、事実確認をするのはうちじゃなくて、県じゃないかなというふうな思いはあります。県がそういうふうに言われて、違うことがもし載っているんだったら、県がやっぱりそこはきちっとやるべきじゃないかなというふうな思いがございます。独自に事実関係をうちでやるというのは、今のところは考えてはございません。そういった議論をしたこともございませんので、今問題提起されたので、やっぱり執行部等集めて、その議論はしたいというふうには思います。  それと、支援金につきましては、3万円の祝い金をやるわけですけど、換算のもとは、ミルク代をどのくらいかかるのかと換算したときに、年間3万円ぐらいかかるんじゃないかということで、3万円を祝い金としてさせていただきました。そのほかに、ウッドスタートというのは、やっぱり木のぬくもり、そういったものを生まれたときに、できれば水俣の地元の木を使ったおもちゃをもらうことで、豊かな心を持った子どもを育てていただきたいということで、おもちゃをプレゼントさせていただくわけでございます。そりゃ金券のほうがよかという考えの方もいらっしゃるかもしれませんけど、市といたしましては、やっぱり自然、そういった環境を大事にするような子どもを育てたいという一環もありまして、木のおもちゃをプレゼントするということに決定したということでございます。  あと、2点は部長からお願いします。 ○議長(福田 斉君) 緒方総務企画部長。 ○総務企画部長(緒方克治君) 私のほうから、地域おこし協力隊、現在1名が募集されている。ところが、先ほどの市長の答弁では3名というふうにありました、これはなぜかという御質問なんですが、平成27年度の予算の地域おこし協力隊の予算は1名分がついております。残り追加の2名分については、平成28年度予算で現在要求をさせていただいているところであります。このようなことで、現在1名募集ということになっております。  以上であります。 ○議長(福田 斉君) 久木田福祉環境部長。 ○福祉環境部長(久木田一也君) ことし1月1日の新聞記事、この件に関しましては、一応今回そういった県のほうには確認をしたところでございます。  以上であります。 ○議長(福田 斉君) 髙岡利治議員。 ○(髙岡利治君) それでは、3回目の質問をさせていただきますけれども、まず、この肥薩おれんじ鉄道の駅の件なんですけど、今市長が言われたように、立ち退いてまでするのは莫大なお金がかかると、だから今、私はこの再整備に関して一緒に今すぐやれということではなくて、将来的にやはりあそこはそれも含めた中でやるべきじゃないんですかということを申し上げたんであって、そこなんですよ。だから、今すぐあれを立ち退かせて、じゃそれをやりなさいよという、そういう極論を言っているんじゃなくて、将来的にやはりそういうグランドデザインじゃないですけれども、やはり行政としてあそこの開発をするんであれば、そこも含めたところで将来的にはやる必要があるんじゃないですか。だから、そういう考えはないんですかって、私は質問したんですよ。どうもそこがかみ合ってないんですね。まあいいです。そこはそういう気持ちでやっていますので、そういう考えはどうなのかということを最後に質問1点だけ。  それと、この水俣病問題に関しても、今市長が、それはもう県がやるべきじゃないですかという、その答弁がちょっと私はいかがなものかなと思うんですよ。結局そこが、要するに水俣病の問題で、県の担当者なり、なんなり知らないですけど、県のほうがそういう動きをしたということであれば、もし仮にそういうことが事実だということであるならば、これは水俣にとって大きな問題だという問題意識がないのかなと、行政のトップとして。  誰がする、誰がしないじゃなくて水俣の問題じゃないですか、じゃ本当にそういうことがあるのかと。また新たな紛争が起こった、いろんな水俣市民を不安に陥れるような、そういう事象が起こらないとも限らない、こういう状況を水俣市の行政のトップとして、ただ手をこまねいて、ただ見ているだけなんですかということを私は言いたいんですよ。そういう危機感、問題意識はないんですかって。だから、結局こういう問題に対して、市が真剣に正面から向き合うという努力や覚悟が足りないから、そういう言葉だけの解決であったり、救済であったりというふうな感じの、何かお茶を濁すような姿勢に見えるから、例えば県の勝手な動きとか、情報が出てきたりするという要因にもなるんじゃないですか。  例えば今回、水俣病の公式確認60年を迎える。いろんな新聞、マスコミあたりでも報道されていますよ。でも、要はこの水俣病に関して、皆さん早期解決をしようという市民の声もあるわけでしょう。ですから、そういうのも含めた中で、公式確認60年の今回慰霊式も当然5月1日に行われますけれども、本当に真剣にこの水俣病という問題に対して、これはじゃ国・県と企業、この3つがやっていかなければいけないんだと。何かこう聞いていると、市は蚊帳の外じゃないけれども、第三者的な立場で、ただ見ていて、その動きを見ながら、例えば先ほどの答弁の中でも、じゃ言われたことを県に言いますとか、国に伝えますとかという、非常にそういうメッセンジャー的な答弁しか市長から聞こえてこないんですよ。そうじゃなくて、水俣の市長として、あなたはこの問題にどう取り組んでいくんですか。そういう問題が起こったときに、どういう動きをするんですかということを言っているんですよ。いや、それは県がすることでしょう。そういうことじゃないと思うんですけどね。だから、そこなんです。そこが市長としての姿勢が問われるんじゃないんですか、覚悟が問われているんじゃないんですかって、私は思うんですけど。だから、今言ったように、もう少し本当にこの問題を解決するに当たって、どういう思いで今後取り組んでいこうと思っているのかということをまず1点。  それから、水俣病犠牲者慰霊式、この60年を迎えるに当たって、今の水俣病犠牲者慰霊式のあり方というものをこのままの状態で続けていこうと思っているのか、見直しをするべき時期に来ているんじゃないかと私は思っていますけど、そこはどう考えているのか、この2点を質問させていただきます。 ○議長(福田 斉君) 西田市長。 ○市長(西田弘志君) 開発につきましては、すぐやるんじゃなくてということでございますので、そこについて議論をしたことはありません。問題提起されたので、今後そこについては、話しますけど、じゃ先にそこを開発しますという話になると、普通、土地はもう上がってしまいますので、その辺はきちんとどういうふうな形にするかは、うちのほうで検討はさせてはいただきますけど、現時点で開発という考えは持っていないのが事実です。  2つ目の新聞記事につきましては、新聞にはいろんなものが今までも出ました。それに一個一個私たちがそれは本当かどうかって、新聞記者に問いただしたことは実際ありません。今までも、私たちもそれはフライングじゃないのという思いのものも結構あるのは事実です。  でも、その中で一個一個それを、それは違う云々というのは、私たちは現在やっておりません。やはりこの問題につきましては、もし県がそのように全然認識が違うものであったなら、訂正分をお願いするのが、それが流れではないかなというふうに思っております。  それと、水俣病犠牲者慰霊式につきましては、今いろいろ水俣病犠牲者慰霊式の実行委員会の中でも長いというのが非常にあります。障がい者の方もいらっしゃいますし、もう少し短くできないかという議論もありますので、今後、水俣病犠牲者慰霊式60年を節目に、今回は例年どおりのものになっておりますけど、今後はそういったところも検討していく課題ではないかというふうに思っております。 ○議長(福田 斉君) 次に、木質バイオマス発電事業について、答弁を求めます。  緒方産業建設部長。    (産業建設部長 緒方康洋君登壇) ○産業建設部長(緒方康洋君) 次に、木質バイオマス発電事業について、平成27年9月議会において、この事業の進捗状況を質問したが、新しい年度を迎えるに当たり、現在の状況と市のこれまでの対応はとの御質問にお答えします。  平成27年9月議会では、髙岡利治議員へ事業化に向けた進展はしていない旨の答弁を行い、12月議会の小路貴紀議員には事業主体である林業会社からは、融資が大きな課題であると聞いている旨の答弁をしております。  現在の状況としましては、事業主体の林業者からは報告等もありませんので、事業化に向けての進展はございません。また、これまでの市の対応としましては、水俣芦北地区製材協同組合と材の確保や供給等について話し合いを重ね、九州内の他自治体の木質バイオマス発電の情報も共有してまいりました。あわせまして、関係機関との協議も継続してきたところです。 ○議長(福田 斉君) 髙岡利治議員。 ○(髙岡利治君) それでは、2回目の質問をさせていただきます。  この問題は、もう平成23年からこの事業の話が出て、もう約5年目を迎えるんですけれども、なかなか進展をしないということで、緒方産業建設部長も非常に頭が痛いんじゃないかなというふうに思っております。もうこの3月で晴れて御勇退をされるということなので、最後にここをきちっと結論を出していただいて、御勇退をしていただければ、非常に残った部下もありがたいんじゃないかなというふうに思います。今、答弁がありましたけれども、業者からのは何の報告もないという答弁がありましたが、こちらからのアプローチというのはその後、私なりなんなり、ここで質問した後にされたのかどうかというのをまず1点質問いたします。  それから、次の質問は市長にお伺いするんですけれども、去年の9月の私の答弁の中で白黒はっきりつける時期に来ているという答弁がありました。あれから半年が経過して、今の答弁にもありますように何一つ進展が見られない、こういう事業をいつまで職員に担当させておくのか。先々一生懸命頑張って、物になる事業であればいいんでしょうけど、なかなかそういう可能性がないというような事業を担当させられる職員のモチベーションというのも上がらないし、私は見ていて気の毒だなという思いもしないでもないんですよ。であれば、もっと違ったやりがいのある仕事を与えて、職員のやる気を引き出してあげるというのも、トップとしての役目というか、仕事ではないんでしょうかね。そういう施策の中には成就しない事業も当然あります。全てがうまくいくと保証はないです。だからそれを一々私たち議会としても、失敗したからどうなんだということを責めるつもりもありません。  そうじゃなくて、今まで調査費等も含めて、約6,000万円ぐらいの予算をこれに投入しているんですよ。もう5年近くたっていて、じゃそれを何も検証もしないまま、いつまでずるずる先延ばしにしていくのか。じゃあと1年後、2年後にきちっとめどがつく、結果が出せるというんであればいいんですけど、ずっとこの半年見て、今の答弁も一切何も変わらない、何の進展もない。じゃどこで踏ん切りをつけるんだということが、やはり必要じゃないかなと、前も私、言ったと思うんです。勇気ある撤退も必要じゃないんですかということを、私9月にも申し上げたような気がするんです。やはりそういった部下が安心をして、仕事ができるような環境づくりというのをしてあげるのが、私は上司であり、市政のトップを預かる人間の役目じゃないかと思うんですけれども、もう最後はトップが責任をとるというぐらいの気構えで、ここはやはり判断をすべき時期に来ていると思うんですが、いかがでしょう。この2点お願いします。 ○議長(福田 斉君) 緒方産業建設部長。 ○産業建設部長(緒方康洋君) 2回目の御質問にお答えをいたします。  事業主体である林業者へのアプローチはしたのかという御質問であります。こちらのほうから担当者を通じて、私も会いに行きたいということがございましたので、何度も連絡をしたんですが、なかなか会うことができなかったというところであります。会ってどうなんだということを聞きたかったんですけれども、なかなか会うことができなかったというのが事実でございます。  それは、朝早くから現場に出て、夕方帰ってくるということでありました。その中で担当者のほうが電話で確認をしたということがございます。やっぱり融資ができなかったということが、一番ネックであるというふうなことを言っていたということでございますので、全くこちらからアプローチはしなかったということではございませんので、できる範囲でアプローチはしたということでございます。 ○議長(福田 斉君) 西田市長。 ○市長(西田弘志君) 木質バイオマス発電事業、もう何回もここでやりとり、前市長のときからやっております。もういろんな情報を集めてやって、今のところ成果が出ていなくて、最終的に私たちは今、企業誘致という形でアプローチをしております。私も最初から企業誘致というところでやっております。その中で、企業が出てこないのについて、私はどうこう言うことはできません。その中で、その規模ができないんだったら、じゃ1メガワット、0.5メガワット、木質バイオマス発電をやるという事業は、水俣市にとっては非常に有意義な事業だというふうに思っております。再生可能エネルギーを使ったものをいろんな形で、今、水力発電もやっております。久木野のほうで少し始まっております。小さいものでございますけど、いろんな小さいものでも水俣市でやっていくことが意義があるというふうに思っております。  その中で、誘致企業として、大きい企業として来なくても、今の担当課で門戸を広げておいていただいて、もし違う形で縮小したものでできるものでしたら、いつでも担当課は、そういったところをお手伝いはしていただきたいというようなスタンスだというふうに思っております。 ○議長(福田 斉君) 髙岡利治議員。 ○(髙岡利治君) どうなんでしょう。  要するに何回もこれは言っているんですけどね、事業主体でまず市がやると言ってスタートした事業であったんですよね、これは。いろんな事業者も変わってきました。今、市長が言われるように、最後は誘致企業として企業がやりたいんだったら、補助金を出しますよというようなスタンスになっていると今言っていますよね。だから、その事業を何で行政としてずっと抱えていかなければいけないんですか。だから、向こうがやるという融資もまだ受けられる状態じゃない、じゃそこがいつできるんですか。それを当然、経済観光課のほうでも事業として一部分を担っているわけでしょ。何にも全くノータッチで今やっているんですか、市はもう関係ないんですね。何も関係ないんですね。今回の木質バイオマス発電事業に関しては、市は一切今はもうかかわっていないということですね。今の言い方だとそうですよね。向こうから業者が来れば、こっちは門戸を広げて待っているから、いつでもいいですよ。だから、一々こっちから言うことじゃないという言い方ですけど、ということは、市は一切この木質バイオマス発電事業に関しては、もうノータッチでかかわってないというふうに、私は解釈していいんですねということです。  そうなんです、今の言い方じゃ。じゃなくて、実際にだから担当課が、今部長の答弁にもあったように、そうやって業者と会ったり連絡をとったりしているという事実があるわけでしょ。それは市が多少なりともそこに絡んでいるからでしょ、何かの接点があるわけでしょう。だから、市がそれをいつまでたっても、5年たっても、そういう状況の中で握っていなきゃいけないというか、それを抱えてなきゃいけないという状況があるんじゃないですかって言っているんです。だから、もうそろそろそこを切り離して、そこがそこでまた出てきたとき、またそれは改めて対応すればいいことじゃないですか。  今言われたように、ノータッチなんでしたら、かかわってないんであれば。でも、どっかで、今でもずっとつながりがあるから、そういう交渉をしたり、いろいろなことをやっているんであって、だからそれをいつまでやるんですかって。6,000万円も予算をつぎ込んでおいて、いまだに結論が出ません。融資も受けられませんという企業を、いつまで市は誘致企業として考えてやっているんですかということなんです。違いますかね。  だから、私はずっと今まで市から説明を聞いたこととかを総合して、今市長が答弁をしたことが、何か全然違うような感じで、いきなりそう言われたので、何かもう市は全くかかわっていないんですよっていうような感じの答弁だったでしょ。違います、私はそう聞こえたんです。だから、今確認しているんですよ。じゃ全くノータッチなんですねということで。だったら、この議会で取り上げる必要もないし、経済観光課もそういうものに対して違うアプローチをしていけばいいことでしょう。そこをはっきりしてくださいと言っているんですよ。  だから、今回の施政方針の中にも、施策のスピードアップと進捗管理を行うための総合政策部の新設をすると言っているわけでしょう。だったら、この木質バイオマス発電事業に関しても、もうちょっとスピードアップして、早く決断をして、検証をするなりなんなりして、早く答えを出すべきじゃないんですか、かかわりがあるんであれば。今、言われたようにかかわりがない、ノータッチなんだったら、別にいいですよ、私ももうそれ以上のことは言えないので。行政は何もかかわってないということであれば。だから、そこはどうなんですかというのが1点。  それと、今言った、かかわっているということであるのであれば、いつ結論を出すんですか、いつまで引っ張るんですか。この2点。 ○議長(福田 斉君) 答弁を求めます。  暫時、休憩します。                                午後3時58分 休憩                                ─────────                                午後4時2分 開議 ○議長(福田 斉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  答弁を求めます。  西田市長。 ○市長(西田弘志君) 木質バイオマス発電事業について、ずっと引きずっているということについて、今のスタンスをもう一回確認しますけど、企業誘致というスタンスです、うちは現在。それはおわかりになっていただけますか。それはもう最初から、私が引き継いだときから企業誘致でした。  最初の6.5メガワットというのについて、多分何年か前に予算を使ってやっているという部分につきましては、今はもうストップしているというふうな認識は持っております、最初の大きい6.5メガワットについては。  しかし、企業誘致について、じゃ1メガワット、0.5メガワットでしたいというお話がもしあったときに、担当課が行って、企業誘致でお手伝いするのは当然だというふうに思っております。  これがもし、違う形で出てきたときには、経済観光課といったら、それが仕事でありますので、企業誘致の1つとして、木質バイオマス発電事業もあっていいんじゃないかというふうな考えであります。 ○議長(福田 斉君) 以上で、髙岡利治議員の質問は終わりました。  これで、本日の一般質問の日程を終了します。  次の本会議は明9日に開き、一般質問を行います。  なお、議事の都合により、あすの本会議は午前9時30分に繰り上げて開きます。  本日はこれで散会します。                                午後4時4分 散会...